ウド(独活)、ウコギ科、タラノキ属 

 ここ何年も続く山菜ブームだけれど、幸いにまだこの辺の山には、山ウドが残っている。店先の室栽培のウドもやわらかくて、おいしいが、山ウドの香りにはかなわない。毎年、思うことは業者なのだろうか、タラッペ、コシアブラなどは木を切り、コゴミなどは根こそぎ盗っていってしまう人がいて困る。

 もう、はるかな昔のことになるが小学校の低学年だった息子たちを連れて、ある夏の日、島々谷を遡った。苦しい登りを耐え、徳本峠についた時、突然、目の前に広がる穂高連峰の荘厳な姿に彼らは歓声を上げた。彼らの北アルプス・デヴューであった。それ以来、長男は山男になり、中学までは一緒に登れたが、後は相手にされなくなってしまった。

 初日は岩魚留小屋に一泊した。輝く陽のもとで3人して沢のほとりの風呂桶に浸かっていると、若主人が出てきて、そばに生えていたヤマ独活の花を摘んでいた。それが天ぷらとなって、夕食をにぎわしたことを思い出す。


撮影 8月26日、本郷町

拡大して見る(1000*750px) ]


>> 最新の写真
 
© はるなキリストの教会