ミゾソバ(溝蕎麦)、タデ科、タデ属
この辺も耕地整理が進み、田んぼの間の小川はコンクリートで固められ、小さな流れさえ、U字溝で埋められてしまった。
昔は、秋になると、山間の小川はミゾソバの花で埋まったものだが、もう、そのような景色は見られない。それでも、わずかな土を見つけて咲いている。
同じ水辺に咲く、似た花に同属のアキノウナギツカミがある。茎に下向きのトゲがあって、ぬるぬるするウナギでも、これを使えば捕まえられるという意味である。
もう一つ、野原などに咲くママコノシリヌグイという同属がある。これも茎にトゲがあって、手足を傷つけるので、農家泣かせの雑草である。このトゲだらけの茎で、継子の尻をぬぐうという、なんとも残酷な名がつけられたものだ。
確かに、昔、農家や山人は外で用をたしたとき、草の葉で拭いたものではあるが、これではたまらない。

2007年10月7日 高崎市本郷町にて
|