へクソカズラ(屁糞葛)/アカネ科、ヘクソカズラ属

 植物の名には全くかわいそうになるものがある。これなども典型的なものだ。写真でも分かるように、5裂した小さな白い花は、内側は赤紫色をさしていて、なかなかかわいい。しかし、手で葉をしごいてみれば、すぐ分かる。悪臭は強烈、これが名の由来。対生の葉をつけた新しい枝が四方八方に伸びてくるので、農家にとっては、眼の敵の植物のひとつでもある。

土手や畑、林の縁などに抜いても抜いても、執拗に生えてくる蔓性の多年草。だから根元などは径が1cmにもなる。秋遅く蔓の先は枯れるが、花のあとの5mmほどの黄褐色の実がかたまって枯れていて風情がある。時々、花屋の店先にドライ・フラワーとして売られている。もうこの時は臭くはない。

 


2006年8月28日 榛名町里見にて

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