聖書のお話し「エル・ロイ:わたしたちを顧みられる神」
創世記 16章6〜14節  小幡幸和兄

  「負け組」という、ちょっと嫌な言葉があります。「負け組」を不遇の人々と言い換えるなら、ハガルとその子イシュマエルは、その代表例と言えます。ハガルはサライの奴隷としてアブラムの子を産みます。にもかかわらず、ハガルはサライからいじめられ、アブラムからも見捨てられます。
  大切なことは、そんな不遇の人ハガルを神がどのように見ておられたのか、です。主の使いは荒野に逃げたハガルを探し求めて「見つけ」、祝福を約束します。そして、神は決して自分を見捨てないことを悟ったハガルは、神を「エル・ロイ(わたしを顧みられる神)」と呼びました。
  ハガルの子イシュマエルは、後の伝承によればイスラム教の預言者ムハンマド、ひいてはアラブ人の祖先と言われています。イスラム教徒に対する敵対心を煽る傾向が増しているいま、エル・ロイの神が私たち一人一人、そして世界の全ての人々を等しく顧みてくださるお方であることを覚えたいものです。(文責:小幡幸和)

                                    
2017.02.26(日)


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