聖書のお話「今、いるところで」−ピリピ 9‐
ピリピ人への手紙 3章13〜16節

  パウロは、愛するピリピにある教会の中で何か人間的なわざを自慢する人たちが出てきたことを聞き、書き進める。まず、3:1〜11、復活の主イエスと出会ってからの自分の変化を振り返り、3:12〜16で、牢にいても、なお満たされてゴールに向かって走り続ける自分を証しする。その目標を3:17〜21に明らかにする。パウロが例に上げた競争とはアテネなどで行われていた、今でいえばオリンピックだ。私たちは疎いが、この大会には市民権を持つ者のみが出場を許された。彼らは規定に従い、栄冠を得ようと懸命に走った。パウロはピリピの人たちに、あなた方は天国に国籍を持つ市民として、今、レースに参加していることを気づかせ、そのために、キリストを目当てに、過去に捉われずに、一歩でも前進せよと励ます。そのために、多くのことに心を煩わせず、ただ、この一事、即ち、イエスが教えて下さったことを目当てに邁進せよと。次いで、その走る力はすでに主があなたの中に充分に備えてくださっていることを気づかせる。ある者は、そう聞くと萎縮したのであろう。そこで、パウロは誰かと比較するのではなく、今いる場所を自分の人生の最高の地点と知り、これからを歩めと慰める。

                                    
2016.01.31(日)


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