「初めに神が天と地を創造した。」なんと厳粛で、希望にあふれた宣言であろうか。この短いことばのなかに旧新約聖書の全てが包含されている。造られたもので、このお方によらずにできたものは一つもないのである。「初めに」、これは時間、そして世界のできる前のことを示す。だから先人はこれを表現するために、太初、元始、はじめに、初めにといろいろと苦労してきた。日本語の聖書翻訳に多大の影響を及ぼした中国語の聖書では起初。
創造したとあるが、この動詞は神以外には使われていない。無から有を生み出す、造りだす場合にのみ使われていることば。
内容をおおまかに見れば、天と地のはじめ(1:1〜2:3)、人間のはじめ(2:4〜25)、罪のはじめ(3:1〜13)、神の贖いのご計画のはじめ(3:14〜5:32)、再出発(6〜9)、そしてアブラハムの子孫にたいするお約束(12〜50)に及ぶ。
創世記は聖書全体を理解するカギである。これによりイスラエルの起源を知り、イスラエルの起源を知って、旧新約聖書の書かれたところ、いわんとするところが分かる。イスラエルの起源の理解なくして、主イエスのなせるわざを知ることはできない。
創世記は神のみことばを読み解くカギ。9月から通読しよう。
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