聖書のお話 「豊かないのち」−サマリヤの婦人−
ヨハネの福音書 4章3〜42節

 人々からつまはじきにされ、隠れるように暮らしていたサマリヤの婦人に、主はヤコブの井戸の傍らで目を留められた。

 当時、路上で男が見知らぬ女に声を掛けることはありえなかったし、まして、ユダヤ人はサマリヤ人の家の敷居をまたぐことも、彼らの手が触れた水を飲むことさえなかったので、「わたしに水をください。」というイエスに彼女は非常に驚いた。

 イエスが永遠のいのちの水に話をむけると、彼女は理解できないままに、その清らかな水をくださいと頼むが、イエスは突然、彼女の私生活の乱れに話題を変える。苦し紛れに彼女は話題を変えようとするが、しかし、イエスのことばが干からびた土地に水がしみこむように、彼女の心にどんどん入っていった。

 今までにない礼拝の教えを聞きながら、彼女はメシヤを待望していることを話し始める。「あなたと話しているこのわたしがそれです。」とのイエスの声に、彼女は水がめをおいて、町へ走り下り、「来て、見てください。この人がキリストでしょうか。」と町の人々に叫ぶ。今までとは違った彼女を見、人々は耳を傾け、町を出て、イエスのところにやってきた。無視されていた女が聞いてもらえる女に変わった。救いのわざがサマリヤで、それも罪深い女の上に起こった。彼女に貼られていたレッテルは変わり、新人生を歩み始めた。ここに主の豊かないのちの証拠がある。

 
2008.11.02(日)


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