「待つ人のいるしあわせ」−初めての方へ
ルカ 15章 1〜32節

「幸福の黄色いハンカチ」という映画をご存知ですか。勇作が出したハガキに、何十枚という黄色いハンカチを風になびかせて、応え、待っている光枝。なんと感動的な映画でしょう。
 一方、いつ帰るとも分からぬ息子を暑い日も、寒い日も、雨の日も、風の日も、ずっと、戸口で待ち続けていたお父さんのお話をイエス様がなさっています。ご存知、放蕩息子のお話です。
 うぬぼれ屋の彼はお父さんをさげすみ、お父さんから財産を奪うようにして、遠くへ旅たってしまいます。そこで面白おかしく、遊びほうけ、手紙など出しもしなかったでしょう。座して食らえば、山をも空し。金の切れ目が縁の切れ目、あれほど群がっていた人々もみんな去り、今はだれひとり声を掛ける人もいません。
 どん底の彼がそこで思い出したのは、お父さんです。ですが、いまさら、どんな顔をして帰っていけるでしょう。しかし、事態は最悪です。ついに息子ではなく、せめて奴隷の一人としてでも、おいてもらおうと、行きつ、もどりつ家に向かい始めます。
 その彼を遠くから見つけたのは、彼ではなく、お父さんでした。ひれ伏して謝る彼をかまわず、抱きしめ、口付けして、彼を息子として迎え入れ、歓喜の大宴会を開くのでした。
 人間は神のご性質に似せて創られましたのに、神に反逆し、逃げ出し、我とわが身を滅びへと向かわせています。それでも、その人を日夜お待ちになっておられるお方、神を知る時、私たちは生きられます。そのお方に戻る幸いをぜひ、味わってください。
 
2007.11.11(日)


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