『ダマスコのアナニヤ』
使徒の働き 9章 10〜22節

声のメッセージ

 

9章1節から記されているサウロ、後のパウロの劇的な回心は、もっとも有名な回心物語です。 福音伝道は聖霊の神のわざでありますけれど、人間としては、このパウロによって福音がアジア、ヨーロッパに広がり、やがてアフリカ大陸、アメリカ大陸、そして日本にまでもたらされたといっても過言ではありません。

この偉大な伝道者の誕生にあたり、神に用いられた人が、ダマスコにいたアナニヤです。彼はイエス・キリストの弟子、律法を重んじる敬虔な人、そこに住むユダヤ人全体の間で評判のよい人であったということしか分かっていません。

そのアナニヤに神は、幻の中で、「アナニヤよ。」と呼びかけられ、アナニヤに特別の使命を与えます。それはエルサレムでステパノを石でもって殺し、なおも、息を弾ませてダマスコにいるキリストを信じるものたちを捕えるために来た、恐るべき男を助けなさいという、おことばでした。彼は慄き、激しく拒否しました。

しかし、親しく神のみ心の内のご計画を知らされたとき、彼は自分の思いをおいて素直に神に従い、出て行ってサウロに忠実に神のおことばを伝えました。彼はサウロの上に手を置き、「兄弟サウロ」と呼びかけています。そのことばにアナニヤの信仰を知らされます。サウロの目からうろこのようなものが落ちて、サウロの回心が始まります。偉大な伝道者パウロの誕生です。このところは何回読みましても、毎回、感動するところです。

アナニヤはこうして、この物語のなかに入ってきて、そして去っていきましたが、今に至るまで、この道の歴史のなかで、忘れえぬ大切な人となっています。

神は今、あなたにも、このアナニヤのつとめを求めていらっしゃるかもしれません。人の目には小さくても、神の御前には大きな出来事です。

 
2005.10.30(日)


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