『イエスに賞賛された女』 −聖書の人物−
マタイ 15章 21〜28節

声のメッセージ

 

  何十年も昔ですが、初めてここを読みましたとき、どうして、あのイエスがこのようなひどいことばを口にされたのかと不思議に思ったものでした。

 マタイ 15章はうわべだけの信仰で、心は神から遠く離れていたパリサイ人、律法学者(イザヤ 29:13)と対峙するイエス。ついでツロとシドンの地方に去られたイエスの前にひざまづくカナンの女性との話と続きます。

ここは罪の町として知られており、歴史的にイスラエル人はカナン人を忌み嫌い、彼らもまたイスラエル人を憎んでおりました。それにもかかわらず、この女性はイエスを、「主よ。ダビデの子よ。」とあがめて助けを乞います。

ここでイエスは、この女性へのことばを通して弟子たちに、再度、ご自身の務め、「イスラエルを真のイスラエルに復帰させる。」ことに注意させますが、これが子犬の例えになって出てくるのです。「主よ。その通りです。でも、子犬さえこぼれたパンくずを頂きます。」という子犬であることをわきまえつつ、なおイエスを癒し主と信じるこの母親の言葉はイエスを感嘆させました。

一見、蔑みにも見える言葉から、この母親の大きな信仰が引きだされ、ユダヤ人の宗教的指導者の偽善的信仰と対比されて迫ってきます。

  あなたの一週間にも、このような一時の苦しみがあるかもしれません。しかしそれは、あなたのイエスへの信仰の確認と告白の機会となるのです。詩篇 119篇71節

 
2005.09.04(日)


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