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『みことばがあなたを育てる』 新約聖書 使徒の働き 20章32節
「人はパンのみにて、生くるにあらず。」というイエス様のおことばは、あまりにも有名ですね。いろいろなところで見かけますが、このフレーズの重要なポイント、「神の口から出る一つ、ひとつのことばによる。」との次に続くおことばがほとんど無視されています。 「ことば」。ことばとはなんでしょう。このことばとは単なる文字の羅列ではありません。ことばとはその人の心から出てくるもので、人格の表現、あるいは、その人の人格そのものと言えましょう。ですから、心が荒れている人のことばは、私たちに恐怖を抱かせ、愛を心に秘めている人のことばは、聞く人を慰めます。そのように、私たちは日々接することばによって、さまざまな応答をし、さまざまな経験をしながら生きていくのです。 今年は激しい自然災害が各地を襲いました。今日で新潟中越地震が起こって、一ヶ月が経ちました。十分ではありませんが、とにかく仮設住宅がやっと出来上がりました。この入居方法は阪神淡路大震災からのさまざまな教訓が生かされています。今までの地域の人とのつながりをこわさないようにして、仮設住宅に入っていただこうとしています。ほっとします。 私は教会の人々と3年間、宝塚市の仮設住宅を中心に訪問しましたが、気力、体力、財力のある人々は、どんどん家を建てたりして出て行ったのです。そうして残されたのは、身寄りのない一人ぼっちの老人やさまざまな身体障害をもっている方々でした。そこから悲惨な孤独死が生じていったのです。一日中、一人も話す人がいない。だから、いかがわしい訪問販売の人とでも話そうとする。これがどんなに辛いことか、お分かりになりますか。 人はだれかと交流を持つときに生きることができます。しかし、悲しいことにそこには軋轢もあり、避けることが出来ません。今日のニュースもそのようなことがあふれていました。私たちがいつでも安心して交わりを持てるお方、究極的に頼れるお方、そのお方こそ、あなたを生かしめ、ご自分を犠牲にしてまであなたを愛されておられるキリストの神です。 パウロはエペソの教会の長老たちを招き、最後の教えをされて言います。「ですから、目を覚ましていなさい。私が三年の間、夜も昼も涙とともにあなたがた一人ひとりを訓戒し続けてきたことを思い出してください。いま私は、あなたがたを神とその恵みのみことばとにゆだねます。」と宣言します。 神とその恵みのみことば、このなかには人が生きていくために必要なものがすべて含まれています。ですから、パウロは、「みことばは、あなた方を育成し、すべての聖なるものとされた人々の中にあって御国を継がせることができるのです。」と続けました。 主なる神とその恵みのみことばこそ、あなたを安全に守り、導き、そして成長させてくださる源です。恵みとは、単なる神の気前のよさではありません。イエスさまのあの十字架の苦難を通して働かれる神の御愛です。 今、世界の多くの国では食料の危機にさらされており、日本は飽食の国といわれますが、日本こそ飢餓の国です。パンはありますが、私たちを真に生かす、「神の口からでることば」に飢えているのです。私は十分だ、豊かになったといいながら、実は多くの人々が心の栄養失調に陥っています。 聖書は神のことば、心の糧です。キリスト教会は、あなたにその一番大切な心の糧をご案内するところです。ぜひ、おいでください。お待ちしています。 2004.11.21(日)
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