『生まれつき足の悪い男とペテロ』 
新約聖書 使徒の働き 3章1〜16節

 人々に荷物のようにあしらわれても、その生まれつき足の悪い男は、もうすべてを諦めて、今日も美しの門という名のエルサレムにあるユダヤ教の宮の門に座っていました。彼は祈りの時間になって、宮に入ろうとするペテロたちを見ると、いつものように施しを乞いました。
 ペテロは、「金銀はない。しかし、私にあるものをあげよう。」と言って、「ナザレのイエス・キリストの名によって、歩きなさい。」と言いました。彼はそのとき何年も忘れていたことでしたが、本当に欲しいものは、お金ではなく、みんなのように歩けることであることを突然思い出しました。
 今、目の前にいるペテロから、かねて噂に聞いていたイエス様の名を聞くと、彼は、ひたすら癒しを信じて、ペテロに手をとられるままに、立ち上がりました。するとまっすぐに立てたではありませんか。彼は驚き、躍り上がって喜び、神様を讃美しつつ、ペテロたちと一緒に感謝の祈りを捧げるため宮に入っていきました。
 今も、このように望みも失せ、諦めきっている人たちが世の中には大勢います。私たちはそのような方々に気づかなければなりません。その方々の今、必要とするところに応えなければなりません。それは、何か物をあげてすむということではなく、その方がまだ、気づいていない永遠のいのちの創造主を告げ知らせることこそ大切なことなのです。そのお方を知ったとき、一時の施しはもはや不要になります。はるなキリストの教会の役割、それは、あなたの役割でもありますが、それがここにはっきりと示されています。

2004.05.30(日)


>> 最新のメッセージ
© はるなキリストの教会