『注がれた香油』 
新約聖書 マタイの福音書 26章6〜13節

 へブル語で油をそそがれた者のギリシャ語訳を日本語に音訳しますと、キリストです。王の即位式でその人は頭に油をそそがれ、初めて王となりました(サムエルT・10:1)。ですからキリストとは、姓ではなく、職名です。
 イエス様は、永遠からその職にありましたが、王の王としてのイエス様が、いま、十字架を直前にして、マリヤ(ヨハネ 12:3)からこの香油を頭に注がれた(マタイ 26:7)ことは象徴的です。また、この油を塗ることは死者を葬るための儀式でもあったことも覚えます(マルコ 14:8、ルカ 24:1)。
 弟子たちは無駄なことをすると非難しましたが、貧しい人たちに施しをすること以上に、主はもっと根源の「永遠のいのち」をくださるお方として、いま、贖いの十字架におかかりになられる直前を弟子たちと過ごしています。
 それにもかかわらず弟子たちは誰が一番偉いのかと論議をしているほど霊的に無知でしたが(ルカ 22:24)、一人、マリヤだけが、心動かされるままにイエス様に油を注ぎます。イエス様は、マリヤの行為を喜ばれ、お受けになられました。イエス・キリストの教会が人々にパンを与えることは大切ですが、第一の存在理由は、主なる神への礼拝、イエス・キリストによる罪の赦しと永遠の生命を告げ知らせることこそ、肝要であると目が開かれます。
2004.03.07(日)


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