『活ける神の御子キリスト』
新約聖書 マタイの福音書 16章13〜19節

 説教の題は、ピリポ・カイザリヤにおいて、イエス様が、「あなたがたは、わたしをだれだといいますか。」と弟子たちに問われたときに、ペテロが答えたことばからいただきました。イエス様はこのときから、弟子たちに、ご自分が地上に来られた目的、「十字架と復活」を明らかにお示し始められました。
 さて、この答えをお聞きになられたイエスさまはペテロに対し、あなたはそこまで理解できるようになったのか、偉いとはおっしゃらずに、「このことをあなたに明らかに示したのは人間ではなく、天にいますわたしの父です。」とおっしゃられた意味を、いろいろと考えさせられます。
 恩寵ではなく、自らの難行苦行を経て、悟りの境地に達するという精神文化の中に育った私たちは、キリストの救いにつきましても、自分で努力して獲得したのだという思いがどこかに長く残っているのかもしれません。
 そのような人はいつも自分の成功を追い求めています。何かを達成すれば高慢になり、他の人が成功すれば敵意や嫉みを抱くことになります。そして、いつも自分を中心にして人を裁き、虚栄の人生を送るようになり得ます。一方、自分はそれに値しないのに、主の十字架のゆえにこんなにも大きなお恵みを与えられたとへりぐたれる人は、そこから喜び、平安、寛容、許しの人生を送ることができるようになります。(参照.ガラテヤ人の手紙 5章25節)
 今週もすべてのことを、「おかげさまで!」と感謝できる日々でありますよう!
2003.11.23(日)


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