石山寺
宿をチェックアウトする。とうとう5泊6日の旅も最終日となってしまった。車を東へと走らせる。山科を通り国道一号に合流する。この道は三条大橋、粟田口、山科とかつての東海道とほぼ重なっている。しばらくすると逢坂という地名が見えてくる。ここが山城と近江の国境で古来から関が置かれた。逢坂の関は、百人一首の蝉丸の歌でも有名だ。
これやこの 行くも帰るも わかれては しるもしらぬも 逢坂の関 逢坂を通過すると近江に入る。平地になってしばらくすると石山寺の標識が見てきた。ここで右折し、標識どおりに車を走らせるのがどういうわけか石山寺にたどりつけない。地図で確かめるとなぜか瀬田川の東側にいることがわかった。石山寺は西側にある。瀬田の唐橋を渡って西岸に出る。瀬田の唐橋は近江八景の一つの瀬田の夕照として知られている。壬申の乱でも最後の決着を付ける戦いが行われた。
石山寺に着く。平日ということもあり、ひっそりとしている。門前の土産物屋の前を通ると暇をもてあました店主が次々と声をかけてくる。
左に上っていくと本堂がある。本尊は如意輪観音で秘仏。お前立ちの像が立っている。
ここは紫式部が源氏物語の構想を練った場所とされていて、紫式部の像が本堂横の紫式部の間と書かれた部屋に置かれている。
石山寺を出て、駐車場前の店で昼食をとった。席からは瀬田川が良く見える。食事が出てくるまでの間、川を見ていると大きな鳥が川面めがけて降りてきた。 食事を終えると、のどかな瀬田川を後にして、東京へと戻った。 |
石山寺の巨岩 |