読書日記 1996年3月
1996/3/30
会社のI氏と話しをしていて、そのアイディアはザナドゥに似ていると私が言ったことから、『リテラリーマシン』を貸すことになり、本棚から引きだした。ついでに「本の紹介」ページにその内容を書いておいた。

1996/3/29
『文章読本』で引用されていた『陰翳礼讃』を読了した。人工衛星から夜の日本を見ると夜の明りが日本列島の形を形作っているのがわかるが、こういう現代からは考えられないような漆黒の闇がかつての日本を包んでいた。そして、日本は陰翳を生かした文化を持っていたのだ。

1996/3/24
通勤の行き帰りで読んでいた『ニューロマンサー』ウィリアム・ギブスンを読み進むのを止めた。どんなに面白くない本でも最後まで読むようにしてはいるのだが、この本は読めなかった。未来のチバシティでの出来事を中心に進んでいくのだが、そもそも日本語がおかしいし、話しについていけなかった。

1996/3/23
本屋でたまたま目について買った『魔界京都』を帰ってから一気に読んだ。京都の裏の顔を知ったようで面白かった。この本を読むと今でも京都には魑魅魍魎が跋扈しているような気になってくる。

1996/3/16
定期購読しているナショナルジオグラフィック日本版1996年3月号が届いた。特集は、「エンペラーペンギン」。そして、「知られざる中国 新こうウイグル」、「シルクロードのミイラ」など。

1996/3/10
先日、本屋で手にとってそのまま買ってしまった『密教の本』読了。以前行って仏像曼茶羅に感動した京都の東寺が密教の寺であることを知って以来、密教に興味を持っていた。密教がかつて政治と密接に結び付いていたことや、意外と身近なところに密教の影響があるということを知って驚いた。

1996/3/2
『文章読本』読了。始めの方は古文に親しむべしと古文がずらずらっと出てきてどうしようかと思っていたが、後半、近代文学の引用が増え、ようやく読めるようになった。また、作者のポリシーにより旧かな使いが全文に渡って使われているため、慣れないと読みづらいが、慣れてくるとこの文章にも味わいを感じられるようになった。非常に参考になったが、それがこの文章の書き方に反映されるかというのはまた、別問題である。


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