ステップ

ステップです。左ステップ付近から伸びるアームはミッションを操作するシャフトとつながっていて、一般的なオートバイではつま先で下から上にはね上げればシフトアップ、下に踏みつければシフトダウン。でも一番下がニュートラルギアではないことに注意。1>N>2>3>4>5>6です。このあたりは実物かなり複雑ーなパーツ構成になってるけれども、当然オミット! オミット! オミット!
ステップの長さはかなり長め。Pinky:st. の足の大きさを考えると、実寸では小さすぎるので、やや大きめにデフォルメしてあります。これで長さは12mmありますが、まだ足の大きさに対しては短いです。本体とのバランスを考えるとこの辺が妥協点でしょう。
右側はブレーキ。これは踏んづければブレーキがききます。単純だね。
ステップの下にでているとげのようなものはバンクセンサー。「ここまでなら車体を倒しこんでも(適正な速度とカーブの曲がり具合なら)大丈夫よー」という、目印です。レースなんかではレーシングスーツのひざに丈夫な素材で出来たバンクセンサーを貼り付けて、自分の体で人間すりおろしを実演しながら倒しこみ加減を見て走ったりするわけですがそれはそれで。
ちなみに前ブレーキは右手でかけ、後ろブレーキを右足でかけるわけですが、制動力には差があります。前ブレーキにはブレーキディスクが2枚、ディスクを押さえ込むブレーキピストンが4対〜6対。対して後ろはディスク1枚、ピストンは2対といった感じで、後ろのほうが制動力は低い、言い換えればじんわり効きます。したがって渋滞など低速運転が要求される場面ではブレーキングによるぎくしゃくを避けるためリアブレーキを主に使い、高速になるほど制動力の強いフロントのかけ具合を強くしていきます。
それぞれを単体でかけると、フロントブレーキをかけた場合は前方に加重がかかり、フロントサスが沈み込み後ろが持ち上がるような挙動(自転車で前ブレーキを急にかけるとつんのめりそうになるのと同じです)、リアの場合重心が下に落ちてリアサスが沈み込むような挙動が見られます。ので、同時にかけて全体に安定して沈み込ませながら、その反動ではねるような反応(ホッピング)を起こしたり制動力の限界を超えてブレーキで止められたタイヤと路面が滑る(ロック)現象を起こさないように止まるのが望ましいとされています。
が・・・これがね、意外にできないものです。教習所ではせいぜい中免で40km、大型で50kmからの制動くらいしかやらないので、それ以上はおのずと公道で「かけざるを得ないからかける」状況で・・・ということになるのです。そしてブレーキというのは単に自分の状態だけでなく他者の状態も考えてかけるものですから、まあ恐らく、大概の人間は前の車が急停車>前輪フルロック>転倒、とかいうパターンになるでしょう。ですので、前の車が急停車しても余裕をもって止まれるようにするのが重要であったり。
運転しながら携帯電話かけているアホゥ(禁止になったとか聞いたけれど・・・大阪ではまだたまに見ます)のスクーター、車には近寄らない。車間距離を多めに取る。周囲の状況を見ないで走っているっぽいおかんスクーターからも離れる。オートバイというのは黙っていても倒れる難儀な乗り物なので、転ばないようにするにはそういう周囲の状況の観察も大事なのです。

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