俺はクズだったしよ……親父はいつもそう言ってた
おふくろも……
だから俺も奴らが嫌いだった───

だけど奴は変な奴で、飛び込んで来た奴とはみんなうまくやりたがるんだ。相手がスズメでもクズでも知ったこっちゃねえ。
見分けがつかねえのかも知れねえな。
とにかく最初に会ったとき───奴は俺にやあって言った。
ふつうの感じでさ。
弁護士さん。今ここに紙クズが投げ込まれたとして
奴がそのクズにあいさつするとこを考えてみなよ!
くそまじめな顔でやあってな。
クズだって飛びあがって人間にならないわけにはいかねえぜ!

        ボアズ・ウルマン(「パームG星の歴史」伸たまき)



ジェームズ・ブライアンの人となりを弁護士に語るボアズの言葉。
シンジケートのボスの義子で、当時刑務所をとりしきっていたジェームズの実は非常に牧歌的(?)な性格を言いあらわしている一節でしょう。
平和に我が道を行きたいだけなのに、いつのまにか誰もかもを巻き込んで突き進んでいるジェームズの生涯を描く(??)パームシリーズは、たしか全10話で完結する予定ですが、現在連載中の『愛ではなく』は複雑な人間関係と環境問題をとりまぜていったいどこへ行くのか・・・非常に混迷を極めてます(^^;;;)
ファンとしては気長に待ち続けるとしましょう〜
 

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