シケの中出船、城ヶ島沖マルイカ

ウネリの中、みんながんばりました


  1. 日時:99年2月27日(土)
  2. 場所:城ヶ島西沖
  3. 参加メンバー:上甲他funeturi-mlメンバー(い組OLM)
  4. 時間:午前10時00分〜午後3時30分頃
  5. 潮時:中潮


釣行記

今回は私の属するfuneturi-ml「い組」のマルイカ釣りOLMである。昨年は夏にマルイカ、晩秋にゴウドーイカ、年初にはマルイカと最近は頻繁にこのい組でOLMを行っている。
今回はヤリイカにするかマルイカにするかは直前の釣果により判断することになっていた。週の最初は洲崎沖のヤリイカが好調だったが、週末に向けて尻すぼみ、変わりにマルイカの方が安定してきたらしく、また当日はやや風が強いとの予報からも近場で狙えるマルイカを狙うことになった。

●大雨の強風
当日は仕立ということもあり、ゆっくり4時半過ぎに起床。5時過ぎに出発。やや風が強いのが気になる。天気予報も南西風強く、であまりコンディションは良くなさそうだ。
東名経由で保土ヶ谷バイパス。普段は10分程で横浜まで到達できるバイパスだがここが事故渋滞で通過に30分以上もかかってしまう。どうやら強く降り出した雨のせいでスリップしたらしい。2車線分も止めてしまっては朝と言えども渋滞してしまう。

保土ヶ谷インターを通過した時点で6時。既に集合の6時半には間に合わない。その旨を幹事の冨田さんに連絡をいれると「風雨が強くて船出るか分からないから時間は気にしなくていいですよ」とのこと。確かに海に近づくにつれ風も雨も勢いを増してきた。途中横横道路を飛ばしすぎて車のテールが滑ったりと危ない思いをしながら何とか7時前に三崎港・佐円丸に到着。ただ、途中横目で見た三浦海岸の海の様子ではとても船が出られる様子ではない。

船宿に入ると「じゃ、全員揃ったし、帰るか」と言われる。どうやら出船中心の判断が既に下っているようだ。MLメンバーが集まれば釣りの話に花が咲くのは当然。それにみんな帰っても寝るしかないということで、8時過ぎまではゆっくりしよう、ということになった。

●願いが通じて嵐は去る
わいわいやっているうちに、気が付くと雨は止みビュービュー吹いていた風も収まってきた。これなら船は出られるんじゃないの?と誰ともなく声があがる。いやあ、あの波では無理だよ、と船長。確かに沖合いを眺めると波高が堤防の上のほうに見えるくらいウネリがある。
天気もよくなり気温も割と高め。ならばとみんな持参のビールを取り出して港で小宴会を始めたり、ソフトルアーを投げたりなかなか帰ろうとしない。そんな状態が小一時間くらい続いたであろうか。沖のウネリもだいぶ静かになったように感じる。そこで再度出船交渉。すると根負けしたのか船を出してくれるとのことでみんな大喜び。ほんとにこのウネリの中出るのか〜、と半ば呆れた私であったが1番にカッパを着込んでいたりした。
岸壁に大型船が付けられ、早い者勝ちで席を取っていく。私は左舷トモ3番目。仕立の船は本当はもっと小さな船であるのでラッキーであった。

●海は貸切、しかしウネリ高し
全員乗船したところで出船。時間にして10時前であった。船はゆっくりと港外へ。すると想像していたよりもはるかに高いウネリが・・・。「危ないから立たないで」という船長の注意があるほどだ。しかしこのウネリもキワの方だけだろうと船長。大きなウネリは一つづつ乗り越えていく。途中、横からウネリを受けた時に左舷側はまともに波を食らってしまい、みんな頭からびしょ濡れに。暑かったのでカッパを脱いでいた私は服を濡らしてしまった。
船はゆっくりと城ケ島西沖へ。沖に出るにつれ次第にうねりは小さくなるが、それでも相模湾でここまで大きなウネリはみたことがないほどだ。もちろん、こんな状態で出ている船は見渡す限り1隻もない。

程なく開始の合図。大きなウネリに翻弄される船から錘を投げる。水深は70m前後。着底までにかなり糸がふける。錘80号にウキスッテ7本仕掛け。赤・ピンク系を中心に配色し、上から2本目にはケイムラのサカナ角11センチもいれてみた。

●やっぱりアタリ角はピンクに紫
1投目は空振りで潮回り。しかし右舷では早々とイカがあがったようだ。2流し目、着底してから上に7〜8mしゃくり、竿先を止めたところでイカ独特のアタリ。ウネリが高いのでとりあえず手巻きで巻き上げてみる。するとピンクの布巻き角に小さなマルイカが。まわりでもポツポツとマルイカが上がっている。いずれもピンクや紫、茶色の角に乗っているようだ。この情報はすぐに船中を駆け巡る。この行動は後に佐円丸Homepageで船長も誉めていた。

 船上は和気あいあい

しかし釣り辛い。着底でアタッたり、かなり上まで誘ってアタッたりと結構アタリはあるのだが、いずれもバレてしまう。アタリの8割くらいはバラシという感じだ。そこでドラグをゆるゆるにしてみる。今度はゆるゆるにし過ぎてなかなか巻き上がらず、船が下がった時に糸がふけ気味になったりして、これが原因でのバラシも発生したようだ。やっぱりマルイカは凪ぎの日の釣りであることを実感する。

それでも昼ごろまでは3つのマルイカをバケツに泳がせることが出来た。やっぱりピンクや紫の布巻きに乗ってくることが多い。逆にレッドヘッドには触った気配もない。

●船宿オリジナルスッテもグー
隣りの松井さんは開始当初の手前マツリをほどいているうちに船酔いしてしまったようだが根性で釣り続けている。操舵室横ということもあり、船長の指導を船長手製の仕掛けのおかげで深場イカ釣り初めてながら着々と数を伸ばしている。この船長の仕掛け、オレンジ色のガス糸巻きスッテとか黒のスッテなどが交じっており、またこの船長手製と思われるスッテによく乗ってくるようだ。

右舷では北野さんが好調。既に6ハイ。トモのめだまさんも同じくらい。みんな平均して3〜4ハイといったところか。
この後しばらくはポツリポツリ状態。それでもとなりベルデさんには頻繁にアタる。が、いずれも途中でばれてしまうようだ。このウネリではいたしかたないか。

●仕掛けを総取り替えしてみる
昼を回るとだいぶうねりも収まってきた。外房の海とそんなに変わらない感じ。海は良くなったが今度はイカの乗りが悪くなり、なかなかうまくいかないものだ。角を変えたり、配列を工夫してみたり、いろいろやってみる。気が付くとみんな5〜6ハイ釣っているのに私は3つ。ちょっと焦る。
ここで森下さんの仕掛けと激しくオマツリしたのを機会に仕掛けをヤマシタの市販品5本角にチェンジ。すると直後にあたって1ハイ追加。やはり自製仕掛けがハズレだったのか。
「60m辺りから反応があるよ」という船長のアナウンスを受けて、落とし込みで誘ってみる。と狙いが的中しアタリ。しかしこれは小型スルメ。同時にミヨシの方でもスルメが数尾上がったようだ。

風もなく晴れて気温が高い。ビールも旨い。今日は酔い止めも飲まなかったのに体調はまずまずだ。風は強くないのだが、風向が定まってないようで船長はかなり苦労している様子。なので、潮回り直後の投入ではかなり糸が飛んでいってしまったりする。松井さんが一度ペラに巻き込まれ、私も船尾船底のの障害物に道糸を引っかけたりしたが、いずれも無事にはずすことが出来た。

●スミイカも姿を見せる
ミヨシの方で歓声が上がる。井上さんが300g級のスミイカをゲット。一番下の角にトトスッテをつけていたそうだ。私もこれにならい、すかさずピンクのトトスッテにチェンジ。このトトスッテにはスミイカこそ掛らなかったが、最後に大型のマルイカが掛ってきた。大型マルイカ(弁慶と呼ばれる)にはウキスッテよりも大き目のスッテが良いこともあるそうだ。

 スミイカも上がる

15時近くになると風が南西に変わり、再びウネリが大きくなってきた。右舷で不調だった宇都宮さんがここでスパート。2〜3バイだった釣果が何時の間にかツ抜け。最後には12ハイまで伸ばした。私も終盤に1ハイ追加し、スソを引く心配からは開放された。

結局風も強くなってきた15時半に終了となった。全員の釣果は以下の通り。
(右舷) ●(8) ●(2) ●(12) ●(11) ●(3)
冨田 姉御 宇都宮 北野 びん
ミヨシ<=========================================トモ
井上 森下 松井 上甲 ベルデ めだま
(左舷) ●(11) ●(6) ●(7) ●(6) ●(6) ●(8)
※スルメ交じり。井上さんのスミイカ1ハイ交じり。ばらし多数。
この悪条件の中、よくもここまでみんな数を伸ばしたものだ。

帰港してからは宿でおでんをごちそうになり、集合写真をとってから解散。思い出に残るOLMになった。
出船を待つ時間や帰港後に船長にいろいろな話を聞いた。スッテは自作すると面白いことや、誘い方、合せ方などを改めて教わった。この話を聞くとイカの中ではマルイカが一番奥が深いような気がした。

OLM当日の佐円丸のHomepageはこちら。Backボタンで戻ってきて下さい。


釣行記集へ