追い腹 | 法名、事蹟 |
石田将監与純 | 信沢道伝禅定門。曇りなき月の跡問山端の道も涼き松風の音 |
茂庭采女兼綱 | 善叟昌因禅定門。終に行旅の道立武士の輝さてもあれ弥陀の来迎 |
佐藤内膳吉信 | 法得紹隆禅定門。地水火風己々に返しつゝ有無の中道ひよつと抜たり |
青木忠五郎友重 | 円岫了規禅定門。よしさらば曇らば曇れ曇るとも心の月の道をしるべに |
南次郎吉政吉 | 清隠浄光禅定門。遅くとも心の早きのりの駒武士の剣は弥陀の来迎 |
加藤十三郎安次 | 説庭良宣禅定門。くもりなき月の入さをしたひつゝ影もろともに西へこそゆけ |
菅野勝左衛門重虎 | 芳叔久聯禅定門。出るよりも行衛も知ぬ旅の道照したまへや弥陀の来迎 |
矢野目伊兵衛常重 | 堅室道固禅定門。晴て行月影したふ道なれば迷はぬ末ぞ思ひ知らるゝ |
入生田三右衛門元康 | 功翁知全禅定門。古郷へ帰るとみれば霧はれて君諸共に行本の道 |
桑折豊後綱長 | 竹友祟賢禅定門。くもりなき月のひかりともろともに道引たまへみだの浄土へ |
喜斎 | 悦嶂道観禅定門。情には命計りは惜からん君諸共に雲の上まで |
小野仁左衛門時村 | 凉窓受蔭禅定門。影高き松に嵐の吹荒て散添露は小野の下草 |
小平太郎左衛門元成 | 怡心道悦禅定門。かそふれば六十余の夢覚て君諸共に行本のみち |
大槻喜右衛門定安 | 天岑周徳禅定門。只たのめひかりをさそふ友なればいかゞまよはぬ六道の辻 |
渡辺権之丞重孝 | 石雲真鉄禅定門。皆人は暮る月日と思ふかよまた立帰る明る日のをみよ 卯辰迄露は草葉に栄えつゝ巳となるときは本の姿に |