JMAI2001

インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2001
Japan Mystery Award on Internet 2001

すぎさわあかね
(会社員)
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タイトル 著者名 投票得点
オルファクトグラム 井上夢人著 +4点
井上夢人ーー! って感じの作品的。
+5をあげたいところだが、ミステリな部分が弱いので+4にしておきます。
嗅覚に関する部分が面白いです。
泣けますよう。

ウェディング・ドレス 黒田研二著 +2点

ばか物理トリックがくだらなくてよかったです。

[ネタバレあり]

依存 西澤保彦著 +4点

いやいやタックの過去にぶっとびました。素敵。
こうなると、ボアン先輩の過去が俄然気になりますね。

ウサコが語り手だというのも新鮮でよかったし、個々の小ネタも面白かったです。

名探偵博覧会 真説ルパン対ホームズ 芦辺拓著 +2点

ノスタルジーって感じで面白く読めました。
けど、同じ趣向の作品が続くのはどうでしょう。もったいないかな。
あと、まったく昔の作品を読まない人には面白くないと思うです。
最後の「百六十年の密室 新・モルグ街の殺人」が気に入りました。

余談ですが、芦辺拓はなんとなく読まず嫌いで、最近読み出したんだけど「あとがき −あるいは好事家のためのノート」のせいか、いやな感じの過剰さ加減が二階堂黎人を感じさせる。けど、芦辺拓のが好きだな。

美濃牛 殊能将之著 +1点
どう評価していいのかわかんないんだけど、なんだかいやみな感じがする。ところがいいのかもしれない。

UNKNOWN 古処誠二著 +3点
自衛隊ものなんて読んだことなかったので単純に面白かったです。

生存者、一名 歌野晶午著 +2点
素直な自分を発見できてうれしかった一冊。
しかし、これは400円文庫=中編なんですが、短編にしてネタを強調するか、長編にしてサバイバルの楽しさを描いたほうがよかったような気がするんだけど。

クール・キャンデー 若竹七海著 +3点

よく考えるとコストパフォーマンスの悪い400円文庫ですがこれは、中編にぴったりのお話でよかったと思います。
とにかく、主人公を取り巻く日常がよかった。かわいいなぁ忍、というような、少女漫画要素も○。

[ネタバレあり]

茨姫はたたかう 近藤史恵著 +3点

これを読んで癒されるか、となると難しいと思うけど、まぁ頑張ろうって気にはなると思う。てか、合田先生欲しい。
そう思う時点で他力本願か。

個人的には、今年は近藤史恵にはまって始まった一年でした。
400円文庫の『この島でいちばん高いところ』も青春小説でひどい話でよかったんですが、自分の年齢に近い分『茨姫はたたかう』に投票します。

御手洗大学 実践ミステリ倶楽部 石田走著 +1点

ミステリ漫画好きなので、いろい迷ったのですがこれを投票します。
結構書店で平積みされてるので、見たことある人多いと思います。
とりあえず、登場人物の名前がすごいのでいくつか紹介させてください。
・板村 薫子
・有栖宮 有栖
・篠 天由美
・西京極 夏彦
このネーミング(御手洗大学含む)がすべてを表していると思うです。
原作者は、ほんとにミステリがお好きみたいで、なかなか面白いですよ。
ちなみに富士見ミステリー文庫の創刊ラインナップで、似て非なる『御手洗学園高等部実践ミステリ倶楽部 亜是流城館の殺人』ってのが出ています。こっちは買ったけど未読なので評価できません。

個人的には、本格ミステリを謳いながらエロい絵ってところを評価する。

[2001年発行のため対象外です]

[特別賞]
受賞作、受賞者等 『ミミズクとオリーブ』芦原すなお
コメント 直木賞受賞作で映画にもなった『青春デンデケデケデケ』が有名な芦原すなおですが、ミステリも書いてたんですね。知らなかった。
で、今年文庫化された本作ですが、ミステリ的には、女のカン全開で、ほめられたものではありませんが、小説家のご主人と箱入り奥さんがとっても素敵で、ぷらす、池波正太郎ばりに食べ物描写がよろしくって切なくなります。
続編の『嫁洗い池』と合わせて、美味しそうな食べ物好きの方にお勧めです。
今年一番はまりました。

[その他]
今年は「これ!」といった話題作がなかったですねぇ。今世紀中との約束を破った人はどれくらいいるんだろうか?

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