タイトル |
著者名 |
投票得点 |
『百器徒然袋−雨』 |
京極夏彦著 |
+3点 |
作者自身楽しんで書いているところが目に浮かぶ快/怪作。固有名詞の言葉選びのセンスや(本編と比較した)キャラクターのデフォルメ加減の上手さが光ります。 |
『MISSING』 |
本多孝好著 |
+2点 |
まだ本領は分かりませんが、透明感のある文章が気になります。 |
『黄金色の祈り』 |
西澤保彦著 |
+3点 |
昨年刊行された三作品はどれも良かったのですが、これがベスト。自意識過剰な読書人間なら誰でも主人公に感情移入できると思います。作者の実人生を思わせる部分と完全なフィクションのバランスが秀逸。 |
『お葬式』 |
瀬川ことび著 |
+3点 |
「軽さ」が仇になっていると思いますが、もっと評価されてもいいブラックユーモア小説。笑いだけでなく他にも所収の「十二月のゾンビ」最後の切なさや「心地よくざわめくところ」の不穏さにも注目。 |
『頭蓋骨の中の楽園』 |
浦賀和宏著 |
+2点 |
冷静に読めば失敗作だと思いますが、良くも悪くも冷静に読ませない異様さがありました。展開や構成が京極夏彦『魍魎の匣』に似ているような。 |