JMAI 2000
インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2000
Japan Mystery Award on Internet 2000

クロック商会 フリードリヒ・グラウザー著
種村季弘訳
出版社 作品社 99.7.20出版 本体価格 NDC:943  2000円 ISBN 4-87893326-7

サイトウ アヤコ +4点
前作『狂気の王国』はどーにもノレないままに終ってしまい、結局は訳者あとがきに言いくるめられたような後味だったもんで、今回もまた種村季弘に丸め込まれて終るんだろーか...とか思いながら読み始めたんだが、おやおや、こっちの方が断然面白かった。何しろシュトゥーダー刑事が圧倒的に生き生きしてる(というよりはこれが本来の姿で、『狂気の王国』で精彩を欠いてたのかしらん)。ちゃんと「凄腕」なことがよく判るもの。物語の展開にも冗長さを感じない。各人物造形がくっきりしてるのは相変わらずだし。松本清張的な「社会派ミステリー」っぽさも感じた。と言っても(恥ずかしながら)松本清張はちゃんと読んだことないんだが、多分こういう感覚なんだろうなぁと、ふとひらめいたのである。ラストもそれなりにすがすがしかった。

総合順位 平均点順位 総得点 得票 平均点
32位 - 4点 1票 4.00点
5点 4点 3点 2点 1点 0点 -1点 -2点
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インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞2000実行委員会