駅で改札をやる・・・ということは、当然、不正乗車のお客様も発見することになります。
当時、自動改札になってなかった頃で、集札といえば、不正乗車の学生を捕獲(言葉は悪いですが・・・)する楽しみってのもありまして・・・
このころは、国有鉄道が「○日本旅客鉄道会社」になったあと・・・ということで、「一声運動」というのをやっておりました。
切符を集めながら「ありがとうございまぁす」なんてゆっていたのですが、視線は当然、乗車券の・・・券面というかそれを見せる手ぇをチェックしてたりしておりました。
普通乗車券のお客様でも、不足賃なんてパターンもありますもんで、集めた切符を見ながら、足りないと数十円をもらったりするわけです。
また、乗換駅の関係で、この駅からJRに乗り換えたり○京○行電鉄に乗り換えたりする「連絡切符」というのがあるのですが、コレは、乗換駅に限り、「途中下車できる」という連絡運輸取扱規程(だっけかな?)で規定されてるため、堂々と持って出てもいいのですが、いけないと思ってか? はたまたうっかりおっぽっちゃったか・・・でおいていくお客様もいますので、それは切符をもってってもらい、説明したりもします。渡し損ねたら、別の場所に保管して、尋ねてきてもいいように対処します。
さて、そんな感じでいつもの通り集札をやってると・・・
大体は定期だと、券面そのものより、見せ方をチェックしております。コレは前の「駅員さんのおしごと(2)」でもお話ししたとおりですが・・・
その時は、珍しく改札が空いていた・・・ということで、通るお客様の定期乗車券の・・・珍しく券面そのものを見ておりました。
すると、なんか、券面の字が変なんです・・・
で、早速、「ちょっちすいませぇん、もう一回見せてもらってよろしいっすかねぇ?」(こういう時はものごっつ丁重にお願いします)と、見せていただいたその瞬間・・・期限の所を改ざんしてるやん・・・
というわけで、事務所にご案内して、やりとりしてもらったのですが、この時の収受額・・・
片道170円くらいだっけか?・・・その往復×改ざんに使った定期券の通用開始日からの日数×3・・・35万円くらいになったでしょうか・・・
高校生だったそのお客様、支払い能力はあるわけもなく、親と相談して、対処しました・・・
先日、北海道の方で、特急通勤してたオヤジが中間無札で数百万・・・デカイよなぁ・・・と思いつつも、おとなしく中間無札でよかったな・・・というのもホンネでした。
もし、こっちノリで「改ざん」だったら、結構昔の定期を使ってたでしょうし、そうなれば、特急通勤・・・うまくいけば、うん千まんえんクラスの収受額になったかな?・・・
私が仕事中に聞いたことある金額で最強なのは、「700万円程度」でしょうか?
コレは、JRとの連絡定期で、普通運賃にしても結構な金額になるんです。それをサイクしちゃうと、なにせ、中間無札なら最悪でも半年(定期の通用が半年までですからね)・・・改ざんになれば、3年5年だってあり得ますし・・・
まぁ、上記のような請求金額にもなります・・・
というわけで、イカサマして列車に乗るのは、おんと、止しましょうね・・・ばれなけりゃ官軍ですが、ばれれば悲劇ですよぉ・・・