MITSUBISHI RVR SportsGEAR X2

CITY及びGARANTには連成計をつけていました。
連成計とは大気圧以下から加圧状態までを測定できるゲージです。具体的には-76cmHG(完全真空)から1.5kgf/cm2までを測定できます。
測定する場所はインテークマニホールド内の圧力です。アクセルの踏み込みに応じてインテーク内の圧力は変わります。
アクセルオフのアイドリング時は負圧が大きくなります。(-40〜-50cmHG)アクセルを踏み込むと大気圧(0)に近づき、さらに踏むと正圧になります。つまりターボチャージャーが働いて圧縮空気がインテーク内に入ります。

RVRはNA(ナチュラルアスピレーション、ノンターボともいう)です。よって正圧にはならずアクセルベタふみでも大気圧になります。したがって負圧のみを計るので負圧計になります。
アイドル中(通常モード)
ではなぜターボでもないのに必要かというと燃費GDIのところでも話しが出ましたが、3つのモードがあります。
通常のNAエンジンは負圧の値はアクセルの開度と比例します。しかしGDIエンジンはモードごとにアクセル開度が違うので燃費をよくするモードにするにはこの負圧計が必需品になります。
以下モードの説明です。

1.通常燃焼モード
通常のエンジンと同じ燃料と空気の比率。と表現されていますが、実際は通常よりも濃い状態です。
アクセルをベタふみにしたときや急加速時、エンジンが温まっていない時にはこのモードです。

2.リーンバーン(希薄燃焼)モード
エンジンが温まると通常よりアクセル開度が大きくなります。したがってアイドリング時も30cmHG位になります。(暖機運転中は上の写真状態)。
このモードはアイドリングやアクセルを軽く踏んでいる時のみです。したがって発進時や加速中では通常モードになります。

3.超リーンバーンモード
このモードを維持する事によってよい燃費を出すことができます。しかしかなり条件が厳しくなかなかこのモードにはなりません。定速走行時、一度アクセルを少しだけ緩めます。メータで表現すると、リーンバーンモードで20〜30cmHG位からアクセルを少し緩めて40cmHG位にすると、一呼吸置いてからメータは大気圧状態(0cmHG)になります。
通常のエンジンでは大気圧状態というのはアクセル前回を意味しフル加速ですが、GDIではガソリン量は変えずにアクセルだけ開いてるので体感としてはふわっと浮くような感じの軽い加速になります。おそらく同乗者も気づかないでしょう。
この状態を維持するのは大変難しく、また速度も速からず遅からずで大変難しいです。交通量の少ない平坦な道でしか無理です。高速走行もデータでは140km/h以上から通常モードとなってますが100km/h前後でも少し加速するとモードから外れてしまいます。当然他の車が多いと加減速を余儀なくされるのでモードを維持するのは不可能です。

生活の拠点は大阪府なので交通量も多く、また通勤の距離が3kmと近いので特に冬場は水温計が上がる前についてしまいます。すなわち通常モード(ガソリンは濃い目)ばかりなので燃費としては悪かったです。
遠距離を走ることもありましたが、当然疲れてくるので速度も不安定でびっくりするような燃費は出せませんでした。