松浜の池の植物たち

松浜の池は砂丘の中にあるので,砂浜の植物と水生植物がいっしょに観察できます。

1.水中の植物
オニバス(スイレン科)
全体に鋭いとげがある浮葉性の1年草。レッドデータブックで絶滅する危険がある危急種に指定されている。松浜の池では5年ほど前から見られるようになった。この池は自生地の北限にあたる。

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ホザキノフサモ(アリノトウグサ科)
鳥の羽のように細かく切れこんだ葉が4枚ずつ輪生する沈水植物。

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フサジュンサイ(スイレン科)
ハゴロモモともいう沈水植物。北アメリカ原産の帰化植物。糸のように切れこんだ葉が扇状に広がる。夏,水面上に白い花を付ける。熱帯魚や金魚の水槽用にカボンバの名で売られている。

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マツモ(マツモ科)
糸状の葉が輪生する沈水植物。根はなく水面下に漂っている。

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トチカガミ(トチカガミ科)
円い葉を水面に浮かべ群生する。夏,白い花を付ける。

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この他,ミズユキノシタ,ヒシ,クロモ,エビモ,ウキクサなどの水生植物が生育しています。

2.水辺の植物
ヨシ(イネ科)
いたるところの水中や湿地に最も普通に生育する抽水植物。草丈は2m以上に達する。松浜の池では南岸に群落をつくっている。

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マコモ(イネ科)
水辺に群生する抽水植物。ヨシよりも沖合いまで生育する。草丈は1〜2mになる。冬,地下茎が水鳥たちのよい餌となる。

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キショウブ(アヤメ科)
浅い水中に生育する抽水植物。ヨーロッパ原産の帰化植物。5〜6月にあざやかな黄色い花が咲く。

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この他,セリ,ドクゼリ,ヒメガマ,サンカクイなどの水生植物が生育しています。

3.湿地の植物
ヤガミスゲ(カヤツリグサ科)
6月頃金平糖のような穂を付ける湿生植物。新潟県では分布地は少ない。

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ゴキヅル(ウリ科)
水辺によく見られる1年生のつる草。秋,果実が熟すと上半分がふたのように離れる。

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ホソバノヨツバムグラ(アカネ科)
湿地に多い多年草。茎は細く葉が4枚輪生している。

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この他,イシミカワ,オオイヌタデ,トゲソバ,ミゾソバ,コケオトギリ,スカシタゴボウ,タネツケバナ,ミソハギ,イヌゴマ,コシロネ,シロネ,イ,コウガイゼキショウ,コブナグサ,ウキヤガラ,カサスゲなどの湿生植物が生育しています。

4.砂浜の植物
ハマエンドウ(マメ科)
砂地に生える多年草。5〜6月に紫色の花が咲く。

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オニハマダイコン(アブラナ科)
砂地に生える1年草。ヨーロッパ・北アメリカ原産の帰化植物。

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ウンラン(ゴマノハグサ科)
海岸の砂地に生える多年草。夏〜秋に淡い黄色の花が咲く。

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カワラヨモギ(キク科)(春)
砂地に生える多年草。花をつけないときの葉は糸状に裂け毛で覆われて灰色に見える。

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カワラヨモギ(キク科)(秋)
花をつけるときはよく枝分かれする茎がのび,まるで別な種類にように見える。

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ハマニガナ(キク科)
砂地に生える多年草。春〜秋にかけて黄色い花が咲く。

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コウボウムギ(カヤツリグサ科)
海岸の砂地に生える多年草。6月頃大きな穂をつける。

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チガヤ(イネ科)
砂浜に群生する多年草。6月頃白い毛をつけた穂をなびかせる。

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ハマニンニク(イネ科)
海岸の砂浜に群生する多年草。6月頃大きく硬い穂をつける。飛砂防止のため植栽されることがある。最近,このハマニンニクと間違えて,外見のよく似た外来種のオオハマガヤが植栽されていることが多い。

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この他,ハマヒルガオ,スナビキソウ,ケカモノハシ,コウボウシバなどの海浜植物が生育しています。

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