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台詞に係る文の成分について


「桃太郎は/おじいさんと/おばあさんに/鬼退治に/行って/くると/言いました。」
「鬼退治に/行って/くると」は3文節です。
これは「台詞」として扱いません。台詞として扱う場合は英語でいう「直接話法」の場合です。

(1) 直接話法 : 人の言葉をそのままのせりふで伝える方法(「今私自身も忙しいの」と彼女はいいました)
(2) 間接話法 : 人の話したことの内容を解釈して伝える方法(彼女はそのとき彼女自身も忙しいといいました)

台詞は文の成分について
(1)「単文」「桃太郎は/おじいさんと/おばあさんに/鬼退治に/行って/くると/言いました。」「と」は格助詞で「引用」という用法です。

(2)「重文」「桃太郎が/鬼退治に/行くと,鬼たちが/酒盛りを/して/いた。」

この「桃太郎が/鬼退治に/行くと,」の「と」は接続助詞です。ですから「鬼〜と」までは「接続部」となります。ご質問の文の「と」と違うことが一目瞭然であると思います。そして,接続部であれば,下記のように接続詞を使い,二文に分けられます。 「桃太郎が/鬼退治に/行った。/すると,/鬼たちが/酒盛りを/して/いた。」 とすることができます。

(3)「単文」修飾部を「名詞(名詞句という言い方もする)」として扱えるのは,「形式名詞」「こと・とき・もの・ところ・ころ・ため」等を使った場合です。おそらくこれと混同されてしまったのではないかと思うのですが,如何でしょうか。
「桃太郎は/おじいさんと/おばあさんに/鬼退治に/行く/ことを/伝えました。」 このようであれば,「鬼退治に/行く/こと(を)」という連体修飾部となり,名詞と同様にとらえることができます。しかし,やはり文の成分は「何を:修飾部」となります。

(4)「重文」「桃太郎は/おじいさんと/おばあさんに/『鬼退治に/行って/くる』/そう/言いました。」とした場合は,「鬼〜くる」の括弧内は名詞でなく,どの文節とも関わりがありませんので,「独立部」という扱いになります。わかりやすく語順を並び替えれば,直接話法を使い。「『鬼退治に/行って/くる。』桃太郎は/おじいさんと/おばあさんに/そう/言いました。」 とすることができます。



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