百姓天国第4集

 

か み さ ま の さ と し

 

    

出席者  夢山 松吉・夢山 梅 

司会者  虚無生 夢酔

 

夢酔  今日は神界よりわざわざお越し頂き、誠に御苦労様です。今回は、天地創造から今後展開されてくる地上経綸に関するものまでを、まとめて簡潔に御教示願いとうございます。まず、天地創造の初原の風景は。

梅  ヒ・フ・ミのリズムじゃ。

 一(主宰神)〜一・一(陰神・陽神)〜一一一(陰・万有・陽)となり、カミムスビの神・タカミムスビの神が水火(イキ)を合わせて諸々の神神をお生みなされる。一一一の段階で生成界の出現じゃ。松吉 宇宙主宰神の息により、生命宇宙は生まれてまいる。その風には二つの性質の異なった陰神・陽神がおられ、それぞれ働きかけ合って、全宇宙の万有を日々お造りになられておる。

梅  (図を描く。1 図)これが宇宙の原理的すがたじゃ。

 (同じく図を描く。2 図)これが宇宙の現象的すがたじゃ。

 陰神と陽神は、このようにそれぞれ違った渦を描いとる(3 図)。じゃから両神によって描かれる現象的な宇宙の図はこう(4 図)。それをシンボルにすると、こうとこうじゃ(5 図)。それを結ぶと宇宙の現象的なシンボルは、結局こうなるんじゃ(2 図)。

松吉  生命宇宙の進展は、この陰陽が鋭く分裂してそれに必要な厖大なエネルギーを生じさせない限り始まらん。じゃが、陰陽は対消滅を引き起こし易く、一時に厖大なエネルギーが発散して爆発してしまう恐れが大きいんじゃ。それでこの陰と陽の渦を分離してじゃ、コントロールさえできれば、原理論的には宇宙空間から無限にエネルギーを取り入れてゆける「永久機関」が可能とはなる。現在地球上では、依然として陽(プラス)の力のみによる「重力機関」にとどまっておるがね。

夢酔  (5 図を見ながら)ナチズムは陽極って破滅し、仏教は陰に傾斜し過ぎて厭世的になっているのと一致しますね。今の地球人も、陽に傾斜し過ぎて破局の一歩手前ということですな。それでは次に、この生成界の展開をお願いします。

梅  生成界はミ・ロ・クの経綸じゃぞ。

 タテ・ヨコのヒフミでできた333が基本となって、ヒ・フ・ミ(333〜666〜999)と展開するのじゃ。シンボルで示すならこうじゃ(6 図)。

松吉  全宇宙は、一度創造されるなら、後はずっと自律的に展開するという訳ではないんじゃ。この展開の瞬時瞬時においても、主宰神のヒフミの創造のリズムは続いておる。さらにこの生成界で生成・消滅を繰り返しながら展開していく場合でも、似たようなヒ・フ・ミの展開のリズムが必要とはなる。創造のリズムをタテサンとすれば、生成界の展開のリズムはヨコサンと言い表せるじゃろう。 333は、基本中の基本として初原的なミロクの世と申される。 666は、人間が尊大になり、神をないがしろにして金力と己の分析的知とを駆使したために現出する常闇世と申される。999は、一厘の仕組によって立替え立直される、復活・統合の世(ミロクの世の再現)と申される。

夢酔  御教示誠に有難うございました。最後に、「一厘の仕組」とありましたが、一体如何なる働きでございましょうか。

梅  伊都能売神業じゃぞよ。女神・男神の協働作業じゃ。龍宮五十鈴神業と富士五十鈴神業とがその要とはなる。

松吉  五十鈴(イスズ)とは、二十九の磐境(イワサカ)即ち拠点で三角形(基本)を結ぶと、五十の三角形ができることからきておる。その領域内に発する霊的バリヤーを、五十鈴フトマニ・クシロとは申される。五十という数霊には、言霊五十音によって示唆されておるようにじゃ、森羅万象全てという意味が秘められておるからな、この伊都能売神業によって五十鈴フトマニ・クシロが築かれるなら、その全領域内で、神国共産共益社会、即ち地上天国が出現してくることになるというわけじゃ。

梅  龍宮神業では九(クシロ)柱の媛神が立たれるぞよ。それぞれの神界の眷属(女神・男神、龍神、白狐等)が、寄り集うて彼等の媛のミタマを宿すミコトモチを助くるぞよ。若宮達が担われる富士神業も、既に発動しつつあるのじゃぞ。じゃがどちらも、ミタマミガキがまだまだ足らんようじゃぞい。

松吉  神界ではちゃんと秩序立ったシステムがあり、オオモトの神様の元で神々は調和した世界を作っておられる。主宰神は現界にもこのような世界を作ろうとして、その任に当る神々を用意されておるんじゃが、その神々の御杖代となるべきミコトモチのミタマミガキが一向に進まんのじゃ。ついでといっちゃあなんだが、ちゃちな国家権力というものによって、本来なら表に立たれるはずの神々さえ根の根の底に押し込められてしまっておる。

夢酔  それじゃあ、いくらミコトモチが踏ん張ろうとしたって無駄ってえもんだ。ミタマミガキの件では、やはり親神様とあまりにも遠ざかった生活をしているということなんでしょうな。

松吉  神夢・霊夢と言われているものも、日常生活に追われてしまっているミコトモチに対して、親神様が神のこと、己の本来の任務のこと等を告げているからなんじゃ。もし惟神ならば、不必要な夢は見ないじゃろうし、より重大なものに限られてくるはずじゃ。

夢酔  しかし夢にもいろいろあり、大半のものは己の潜在意識の表れか、回りのものたちの念を拾うかの、どちらかですよ。だから各々の夢が一体どの領域から発せられているのか、ある程度正確に自覚できないと、神夢・霊夢と混同してしまう恐れがないともいえません。但し、普通そのような夢は、かなりはっきりとそれと分かるはずなんですがね。

松吉  今回の立替え立直しの大任を授かった神々とそれぞれのミコトモチを発掘して、二十九のイワサカを結ぶ為にも、更に、全世界各地に同時に合わせて二十九の五十鈴フトマニ・クシロ(神国共産共益社会の霊的バリヤー圏)を築き、それらを全地球的規模で金木・菅麻にくくり上げる為にもじゃ、神界では様々な方法でミコトモチ達に、己等の本来の任務を自覚してもらうようにと、強く強く働きかけてきてはおる。善悪を越えたところで魔と競い合って、地上天国とはあい成る経綸が推し進められておるのじゃが、この経綸の柱となられる神々とミコトモチ達の発動がなければ、残念ながらもはやこの地球上に救いはない。

梅  心配するな。今まで根の根の底に押し込められておった神々が一挙に表に出てくるはずじゃ、そしてミコトモチを立て直しながらこの地球上に地上天国を花開かすのじゃぞえ。

夢酔  我々も神界・霊界から、埋没させられている神々の発掘とミコトモチのミタマミガキとを進め、彼等の全地球的な規模での発動を期待することにしましょう。今日は誠に御苦労様でした。最後に一首ずつ歌をお願いして、今回の集まりの幕といたしましょう。

  白山の根の根の底に匂ふ梅

     一輪ごとに春くくるかも      梅

  松山の金木・菅麻にくくり置く

     地上天国今に生れくる       松吉

  オオデビのさとし給へしフトマニを

     いざ媛達とクシロに築かん     夢酔

 

(百姓天国第4集 1992.8.10 掲載)

  

つづく

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