弘西寺(こうさいじ)

 弘西寺199番地には『四国八十八箇所巡拝二世安楽』と記された珍しい石仏がある。四国八十八箇所は弘仁六年(西暦815年)に開創されたと伝えられている四国遍路のことで、弘法大師への敬慕による修行の旅、二世とは現世と来世の救いを求めて祈りを捧げたもの。
 87番地近くにある『白地蔵尊』も化粧地蔵として珍しく、安産と授乳の願いを込めてお参りしたと言われる。
 また、この近くに『浅間大神』、『堅牢地神』、『南無大師遍照金剛』ほかの石仏群がある。


【石仏に使われている文字の解釈】
堅牢地神:大地をつかさどる地神。大地が万物を載せて堅固不動であるところから堅牢の名がある。万物の生育と負載の神格化。
負載:荷物を背や頭上に載せて運ぶなどの苦しい労働をすること。
南無阿弥陀仏:仏語。これを称えて極楽浄土を願う。
金剛:仏道を修めた者が、物に迷わないこと。
 

弘西寺199番地『四国八拾八箇所順拜二世安楽』。

弘西寺200番地付近 『南無阿弥陀仏』。

弘西寺180番地 石仏群の全景。

弘西寺180番地 『浅間大神』。

弘西寺180番地 左側は『堅牢地神』。

弘西寺180番地 中央は『南無阿弥陀仏』。

弘西寺180番地 『道祖神』。

弘西寺180番地 『南無大師遍照金剛』。

弘西寺87番地西側 『白地蔵尊』全景。

 

 

苅野