苅野(かりの)

 足柄峠の神様である矢倉明神や日本武尊を祭る足柄神社、多くの人々を救ったであろう観音堂には石仏、石祠郡が、橋の近くには観音像や開墾にまつわる石仏が、73番地付近には安政の大地震対応の碑もあり厳しい自然であった事を想像させる。
また、富士講に関する石仏も多く、冨士信仰の道であったことは確かだが、深い信仰に驚かされる。

【石仏に使われている文字の解釈】
観世音菩薩:救いの声を感じて、救いの手を差し延べる菩薩。
妙法:意味の深い教え仏法。妙法蓮華経の略称。
お曼荼羅:日蓮宗のお題目を記したご本尊。
庚申(かんしん):十干と十二支とを組み合わせたもの、かのえさる。仏教と神道とが混交した民俗的祭事。
石仏:信仰にかかわる石造物。
祠(ほこら):神をまつる社殿。小さなやしろ。
講:信仰を主な目的とした集団。
神社と結びついた講の例:秋葉講・伊勢講・大山講・金毘羅講・富士講・武州御嶽講。
仏教信者で結ばれた講の例:日蓮宗の題目講・浄土真宗の報徳講・大雄山の導了講。
特定の神仏に対する講の例:庚申講・地神講・山の講・稲荷講。

苅野272番地 足柄神社敷地内の『石祠』群。

苅野681番地 石仏群の全景。

苅野192番地 『道祖神』。

苅野小川口橋北側の『観音像』。

苅野539番地北側の『石祠』。

柄沢1762番地南側の石仏の全景。

 

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