近況報告

 
ホームページを作って以来アップデートらしいアップデートは行ってきませんでしたがこの冬3年ぶりに更新します。

農業をはじめて早いもので6年たちました、まったく個人的理由で始めたのですがいざ始めてみると農業の社会的使命を考えざるをえなくなりました。農業の社会的使命とは安心安全な食糧生産と環境の保全です。これを実現すべく小麦のように無農薬栽培ができず断念したものもありますが、有機無農薬栽培を貫いています。最初1.3町30mハウス2棟で始めましたが、昨年農業者になるため農地を2.1町にしました。ハウスも1棟増やしました。

また昨年夏保健所の認可を取って正式にパン工房「
Once A Wheat」を立ち上げました。Once A Wheat」は「かっては麦だった」との意味ですが英文法的にA Wheat が正しいのかとうか判らず、娘の友人の英国人が Once A Wheat はOnce A Week (1週間に1度)の掛詞のようなものでパン屋に週1度は来いとなり「Once A Wheat」は面白いということで決めたのです。現在カイザーゼンメルというドイツパンとベーグルパンだけですがメニューを増やすべく社団法人パン技術研究所の講座を受講しています。

昨年5月からポジテブリスト制が施行され残留農薬の基準が厳しく変わりました。有機無農薬栽培なので使うことはないのですが周囲からの飛散(ドリフト)があります。恵庭北島地区の水田ではまだ有人ヘリコプターによる空中防除が行われています。これを辞めさせ有機認証を取得しなければと決意しています。

知的障害をもつ人たちと一緒に働くようになって3年になります。今では彼らぬきの農作業は考えられないほどになりました。報酬は労働時間に比例させて「もうけ」を分配しており一人年3-6万円です。昼食をだしていることを勘案すると世間並み以上です。誰でもが知的障害をもって生まれてきたかも知れないのですから彼らへの応援は今後も続けたいと思います。パン工房を充実させ年間を通して彼らの就労場所を確保したいと思っています。

地域の新規就農者で「うまうま商店」というグループを作っています。直売イベントへの参加が主目的ですがT&Hファームの売り上げにしめる割合は低いので私の場合親睦が主目的で参加しています。作っている作物はホームページで紹介している20品目に加えコールラビ、ヤーコン、チンゲンサイ、行者にんにくなど37品目になりました。

農業者になっておおぴっらに農業をやっているといえるようになりました。この30日には石狩支庁で事例発表を行うことになっています。近年「食育」が叫ばれ生産者以外の講師があれこれもっともらしい話を耳にすると虫唾が走ります。「食育」の分野にも是非関わりたいと思うこのごろです。(2007年1月13日)