『ウェスタンカーニバル』とは、元々は「有楽町ビデオホール」という、客席数400位の場所で行なわれていた、カントリー&ウェスタンのイベントでした。春・秋の2回、ウェスタンバンドが総出演するこの催しは、ロカビリー・ブームの到来によって、ビデオホールのキャパシティでは収まりがつかなくなり、1958年2月にこの企画は「日劇」に進出しました。大成功を収めた「日劇ウェスタンカーニバル」は、事実上ロカビリーの祭典として続き、1967年頃からは、完全にGSフェスティバルと化しました。GSブームの終焉後も、アイドルスター達によって「ウェスタンカーニバル」は70年代まで続けられましたが、徐々に下火になり消滅します。この舞台となった「日劇(=日本劇場)」は、音楽・演芸・芝居・映画等の様々なイベントが行なわれる、当時の日本の芸能人にとっての桧舞台でした。

そんな「日劇」が1981年の3月に取り壊される事が決まり、その前に「日劇」に縁の深かったイベントが次々と行なわれ、その中で『ウェスタンカーニバル』も1月22日〜25日の4日間だけ、GSの再結成出演に、ロカビリー時代のスター達のゲスト出演を加えて行なわれました。連日2回公演、そして毎回4〜4.5時間になろうかという熱演が繰り広げられたこのイベントは、後日TV放送され、その視聴率が良かったので、再編集版が第2弾として放送されるほどの話題となりました。しかし、そのイベントからもすでに20年近い年月が流れています。若いGSファンの人にとっては、このイベント自体がすでに「伝説」かもしれません。今回は当時のプログラム、新聞、雑誌記事、そして私の記憶を基に、この『最後の日劇ウェスタンカーニバル』の特集を組んでみました。

・プログラム
・新聞
・雑誌
・1/23の曲目