今日の忍者修行


練習で作ったゴミ焼却場










11月13日(日)
 転職して一月が過ぎました。
 最初の3週間くらいは、自習を言い渡され、黙々とソフトウェアの勉強をしていました。
 たまに調べごと、資料作成などを依頼されましたが、ほとんどは放置状態でした。なかなか充実した時間を過ごせました。
 他の少し早く入った新人を見ていると、おそらく何かを任される時は、いきなり全てを任される雰囲気です。だから出来るだけいろいろ自分で吸収しておかないと、後々大変なことになりそうです。
 4週目にはちょっとしたプレゼン資料を作りました。大きな企画で、自分でもすごく興味がもてたので、張り切っていろいろなアイデアを絵に描いて提出しました。会社でスケッチブックや水彩画の道具を広げたりもしました。そんなこと今までする人はいなかったみたいでしたが、私も会社でこんなことするの初めてです。最初が肝心だと思い、思い切って自分のやりたいようにいろいろやることにしました。
 資料の評価は人によってまちまちだけど、概ね好評でほっとしました。
 入った頃、デザイン部長が言っていたけれど、とりあえずいろいろ依頼されるようです。その一つ一つで、何が出来るか試されることにもなる、だから最初は依頼されたことをきちんとこなしていく、そうすれば信用も生じて、だんだん自分のやりたい仕事を提案したり実行したり出来るようになるとのことでした。まあ、当然の一般論ですが、いろいろ自分で手を広げていこうと思っております。
 これまでの職場に比べて、優秀な人が多い気がします。そんな環境は初めてなので、うれしい反面、様々な場面で緊張感も生じます。
 社長は、微妙です。これまで20年、ベンチャー企業をずっと黒字で継続させてきたことは、やはり評価に値する立派なことですが、器の限界というか、そういうことも感じられます。社長の器以上に会社はでかくならないものだと思いますが、今の会社の規模は、まさしく社長の器が反映されている感じです。分野的にはもっと大きく広げていけるものだと思いますが、規模はしばらくの間、停滞している感じです。
 デザイン部長は優秀です。むちゃくちゃ働くし、話もうまい。出来る人という感じです。でも時々、突然不機嫌になり、そのときの言葉の攻撃は恐怖に近いものがあります。まだ直接攻撃を受けていないですが、これから多少なりとも、悩みの種になる可能性がありますね。
 
 とりあえず今のところ、日々の仕事が楽しいです。勉強しなくてはいけないことも多いですが、貪欲に吸収していこうと思います。



2005年6月26日(日)
 久しぶりに日記らしく書いてみようかな。
 昨日土曜日は、嫁さんが名古屋の派遣会社に登録に行きました。今月で今の職場が終わるそうなので。その間に自分は、地元の図書館に初めて行ってみました。 
 わりとと古い施設だったけど、見たい分野の本は結構充実していました。地域の図書館にくると、学生時代に一人で府中の図書館でふらふらしていた時間を思い出してきました。高校のとき、なんとなく悩んで、とにかく時間がほしい、いろいろな本を読んだりして考える時間がほしいと思い、大学に行くことを決めましたが、その気分で府中図書館に行っていろいろ借りていた頃がとても懐かしく、いい時間であったと思い出されるのでした。
 結局、荒俣弘の『奇想の20世紀』と五味太郎の『絵本を作る』と『汽車の見える風景』を借りました。それにしても、中高生が夏休みでもないのに大量にいました。
 そしたら嫁さんが名古屋から戻ってきたので駅まで車でお迎え。面接が随分いい雰囲気だったらしく上機嫌でした。
 とても天気のいい夏日だったので、ドライブしたら気持ちいいだろうということで、思いつきで長距離ドライブしました。長良川の堤防をひたすら下って行って、海につきあたったら海沿いをどんどん走り、いつの間にやら四日市でした。海の幸でも食べようかと思いましたが、工場だらけでそんな雰囲気は微塵もありませんでした。ということで、おいしそうなハンバーグ屋をみつけて入りました。
 外食は休日に時々します。普段は食費を抑えるために基本的には家で作っているのですが、週末くらいはね、という感じで食べに行きます。そのハンバーグ屋は和風ソースがとてもおいしくてかなりよかったです。
 それにしても、簡単に三重県まで行けるのでした。今度は計画立てて、奈良の夜景でも見に行こうかと、二人で考えたりしていました。

 日曜日は本屋行ったりクリーニング屋行ったりスーパー行ったりして、これまたのんびりとすごしております。今は夕方、窓を全開にして風を通してパソコンしています。さっきスーパーで泡盛を買ってしまいました。自分で酒を買うのも、こちらに来てからは初めての試みです。なにしろ暑いものですから、沖縄気分になってきたのでしょうか。
 夜は絵でも描こうかと思います。パソコンで描いてみるかもしれませんが、やっぱり紙と鉛筆と水彩が、今の自分には一番しっくりきます。やはり絵や映像に関する仕事に就こうと、日々目論んでおりますが、こうした平和な休日を愛する自分がいることにも、最近気づきました。今の仕事は不満いっぱいだけど、余暇に関してはかなりいい時間を過ごしていると我ながら思います。どちらも両立させることはできるのであろうか。自分はどんなライフスタイルを望んでいるのか、またまた考える日々です。

2005年5月5日(木)
 相当久しぶりの更新です。いや、ただ、なんとなく描いた絵を取り込んでみたくて、それだけの更新です。絵って何なんでしょうね。最近そういうことをよく考えます。

9月1日(水)
 昨日は初めての出張。って言うのかな?講演会みたいなものを聞きにいきました。
 わざわざ東京の品川まで行きました。駅前のゴージャスな建築物の中で開かれていました。WEBサービスとかXML、そういったことについて、企業のご立派な人達が幾つもの会場で講演を行うのです。富士通とか、NECとか、アマゾンとか、いろいろ。ブースもあってソフトウェアやシステムを展示していたり。
 ちょっと楽しみに期待していたんだけど、あんまり得る所はありませんでした。大上段に構えた理想的なお話だと、私はけっこう乗り気になるのだけれど、あまりに具体的すぎたのでした。
 こういうシステムを構築すればどれだけコストが削減できるか、今の主流、動向は何かなどなど、ピンとこないのですね。う〜ん、この世界、はまれるのかな、と考えてばかりでした。
 電話してる上司を離れブースを一人で見に行ったときのこと。トラドスジャパンという、多言語ローカライゼーション(翻訳みたいなもの)のソフトウェアの分野で圧倒的シェアを占めている企業のブースに近寄りました。普段利用しているのでそこだけよく分かったし。
 そしたらすぐに話し掛けてくる。
「今日はどういったセミナーにご参加で?」
「ふむ、XMLやトラドスについてのお話を聞きにきたのです」
「そうなんですか。私が今日講演させていただく、○○です。このたび取締役に昇格させていただきました。」
「あ、そうなんですか。」
「ITP様(私の会社の略称)とはいつもご協力させて頂いております。」
「え、ご存知なんですか?」
「ええ、弊社に現在御社から出向されてる○○さんがおりますよね。」
「そうなんですか、私末端の仕事なのでその辺よく存じておりません。」
てな感じで会話がちぐはぐに進行し、名刺を差し出されたので生まれて初めての名刺交換をしました。
「こちらこそどうぞよろしく。」なんていいながら、ああ、自分はこの人に何にも聴きたいことがないし話したいこともない。何なんだこの場は!?と不思議な気分になりました。法人営業と言うのは複雑なものだなと、ふと思ったりしました。そして自分の社交辞令のできなさにもけっこうびっくり、偶然の場だったとは言っても、随分酷いやり取りをしてきてしまいました。
 いい刺激になんて上司は思って連れてってくれたみたいだけれども、ある意味いろいろ考えさせられ、刺激的ではあったかな。
 建物や施設の贅沢さにも驚きました。ナレーションでほんの二言三言しゃべるためだけの綺麗どころを何人も確保し、豪勢な建物を惜しみなく利用する。どういうお金の流れがこういったイベントを成立させているのか、不思議で興味深く思いました。そして品川ってバリバリなビジネス街なのですね。世の中って複雑だと子供のように思ったのでした。

8月29日(日)
 土日は相変わらずのんびりしました。
 土曜は不動産屋でアパート探し。一つ、目をつけました。来週実際に部屋を見てきます。その日はついでに名古屋に行って東急ハンズでお買い物。母親の腕時計の電池を買いに行ったのだけれど、自分も実は探し物がありました。それは広角レンズ。魚眼レンズとも言います。いわゆるドアビューに使われているものです。あれでいろいろ覗いてみたくてね。さすがはハンズ、ありました。時々あれで世界を覗こうと思いますってゆうか、ああいう歪んだ絵を描けたらいいなということで。いつ使うかわからんけどね。
 今日は図書館へ。借りたい宮部みゆきとかはほとんど貸し出し中。何も借りませんでした。が、偶然久しぶりの中学の同級生に遭遇し、ちょっと話し込む。お互いびっくり、もうすぐ拙者は引っ越すから、こういうことも少なくなるかな。
 で、本屋行って桐野夏生『グロテスク』を買ってしまう。気になって読みたくなってしまいました。現実の醜い、おぞましい側面を見事に描き出します、この人は。時々こういうの、読みたくなります。

8月26日(木)
 ふう、なんかメールでウイルスが検出されてとりあえず削除して、問題なくなったみたいですが妙に怖かったです。短い英文のメールがいっぱい来て"hi"、"Check this"とか言ってるのです。ネットって不気味な所がありますね。
 さてさて最近はちょっと英語休めて日本語の小説読んでます。宮部みゆきの『今夜は眠れない』をその通り朝5時までかけて読んでしまったり、桐野夏生の『OUT』をドキドキして読了しました。どれも家の本棚から手にとってみたものです。ミステリーを最近涼しくなってきた夜に、布団に包まって読むというのはけっこう幸せな時間です。宮部みゆきくらいが技巧的でいかにもミステリーという感じで安心できます。最後にはホッとさせてくれるし。『OUT』はその点、そんな気楽なものではなく、奥田英朗『最悪』よりリアルで最悪でした。武蔵村山辺りでの深夜労働とか、小金井公園にばらばら死体を捨てるとか、場所がまた拙者にとってはリアルでした。
 仕事はしばらく定時です。周りとも慣れてきて、嫌いな人もいるけれど、ある意味わかりやすくて扱いやすかったりします。最近思うのは、この仕事は拙者にとってはとても楽だということ。やりがいも薄いし、つまらんことも多いし、あんまり続けようとは思いませんが、けっこう楽で、ストレスを感じず、毎日時間を持てるというのは、実は貴重なのかとも思ってきました。でもやっぱりここで落ち着きたくはないなあとは、思いますが。

8月22日(日)
 夏休みも終わり、仕事に一週間行って来ました。夏休みは仕事以上に疲れたので、この一週間の労働はけっこうきつく感じました。
 夏休みは地元近辺最高峰の伊吹山に登り、美浜原発の近くの海で海水浴して、帰りに琵琶湖一周して、その間に映画見たり鮎食べたり昆虫博物館行ったりと、かなりハードでした。ついつい休みの旅行は過密スケジュールにしがちですが、余裕を持たせないとけっこう疲れますね。その時は楽しいのだけど。
 この土日は随分ゆっくり過ごしています。昨日、本屋とビデオ屋に行きました。本は五味太郎『大人問題』と『散歩しながら街をさらりと描く15分の裏技』を購入。前者は前から気になってたけど見つけられなかった本。もう読み終えましたがいい内容でした。作者はエネルギッシュでとてもアグレッシブな児童文学者ですね。とても共感できます。
 後者には衝撃。以前一度本屋で見かけてその絵の描き方、構図にびっくりしたのですが、拙者にはもうよい、と買わなかったもの。でもやっぱり買ってじっくり観てみるとほんとに革新的だと思いました。
 絵の構図の本です。スケッチをする時とか、背景を描く時って、二次元の紙に三次元の現実をどの範囲まで入れるかというのはとても悩む所なのです。人間の目はきょろきょろ動くしぱっと見ても170度くらいは見渡しているし、首を動かせば360度見れてしまうのもなのです。それを「写実的」に紙に写し取ろうとすると範囲はとても限定されて写真のようになるのですが、それはやっぱり自分達が感じ取っている世界とはどこか違うのです。 感じ取った気分をいちばん大事にして写実を目指さず、印象を紙に収める描き方がこの本では紹介されています。空間はグニャグニャ、360度収めてしまっているものもあります。こういうことができるのだと、感銘しました。
 ビデオは黒澤清監督『ドッペルゲンガー』、ホウ・シャオシェン監督『冬冬の夏休み』、ジュリア・ロバーツ主演『エリン・ブロンコヴィチ』の三本をレンタル。
 『ドッペルゲンガー』は全体を通してはよく分かりませんでしたが、シーンごとにドキッとする所が随分ありました。ワンカットワンカットに緊張感があります。
 『エリン・ブロンコヴィチ』はアメリカでの企業公害訴訟の実話を元にしたもの。3児の母で学歴のない一人の女性が、生活のために法律事務所で勤めて、アメリカ史上最高の和解金を汚染企業に合意させていくお話。お堅い映画ではないし、面白いし、お勧めです。






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