(1999/07/15更新)

初めての北海道 04
慣れれば極楽、車中泊



 今回の10日間9泊の旅では往復のフェリーを除いて、7泊連続すべて車中泊した。(フェリーで帰ってきたあと1日では帰りつけなかったのでその夜も)
 戻ってから友人,仕事仲間には「よくやるねえ、疲れない?」と半ば呆れられたのであるが、疲れなかった。
 車中泊は楽チンだ。車でのツーリングの最大のメリットは車中泊できることだと思うので、車中泊しなければ損だと思っている。といって私はどこででも寝られるといったタイプではない。蟹座のA型、しかも田舎育ちの次男坊なので、むしろかなり神経質だ。些細なことが気になってしょうがない。枕が変わると寝られないタイプ。最初の頃は車中泊はやはり辛かったが、半年ほどですっかり慣れてしまった。
 肝心なのは場所の選択である。車中泊ポイントとしては高速道路のPAや道の駅がポピュラーであるが、こういった場所では熟睡できない。適当なのは静かで眺めの広がるところである。かといって静かすぎるのもよくない。心細くて眠れず、恐くてうなされたりするので、ある程度人家の近くのほうがいい。(いやホント。情けない話ですが最初の頃はよくうなされました(^^;)
 で、港である。
 港は車中泊にうってつけだ。ツーリングでの最大の懸案事項であるトイレも整備されていることが多い。なにより風情がある。港の夕焼けや明け方の眺めは格別だ。旅情溢れる。
 ツーリングでは夜明けとともに走り出し、日没でその日を終えるというのがセオリー。夏など午前3時を過ぎればもう明るくなりはじめる。次第に白んでいく山の端を眺めながら、そろそろ起きて顔を洗おうかナなどと頃合いをはかりつつ、ラジオで那須めぐみの「ねっからねっこ」かなんか聞くのは(ってもう終わっちゃったんですよね)実になんかこういいんですねえ。
 そしてまだ薄暗いなかを走りはじめると、呆れるほど鮮やかな蛍光ピンクの朝焼けに出会えたりする。

北海道の空[41kb]
なだらかな丘。空いっぱいの雲。
日暮れには間はあるが、今日は疲れた。そろそろ寝る場所を探そう。◎
(道道53 上オソツベツ)



所在地:北海道 道東
撮影日:1999/06/18(金)-1999/06/27(日)
Digital Camera:FUJIFILM DS-8
Camera:Canon EOS100QD + EF28-80mm, EF80-200mm, Tokina AF 235II
Scanner:HEWLETT PACKARD PhotoSmart
Re-Touch: Adobe Photoshop 5.0, Jasc Software Paint Shop Pro 5
◎の画像をクリックすると800x600の大きな画像が表示されます。



 ここは公園ではなく、丘の風景で人気の美瑛町の美沢小学校。
 学校というのはなにより静かで、いい車中泊ポイントのひとつである。水道は必ずあるし、校庭にトイレがあることもある。(勝手に拝借するわけですが(^^;、綺麗に使うよう心がけています) ここにはトイレはなかったようだが、すぐ近くに美沢パーキングがありトイレは確保できるので安心。
 このように校庭一面に芝生が植わっている。公園のように種々の木が植えられ、綺麗に手入れされている。都市部の学校に比べ、実にあったかい雰囲気だ。校庭をうろうろしていると、自転車に乗った子供が「池にいった?」と向こうから声をかけてきて案内してくれた。
 芝生にはところどころ、ゴルフのホールらしき穴があいている。授業でゴルフでもするのだろうか。北海道はゴルフが盛んなのだろうか。河原がパークゴルフ場になっている場所がいくつかあった。
 サロマ湖畔のキムアネップキャンプ場。夕焼けが素晴らしい。
 サロマ湖の向こうに沈む夕日。左右から雲がたなびいている。太陽の周囲はオレンジ色、その外側や雲の上面は薄紫。そして湖面は鮮やかな水色。微妙にうねっているせいで、湖面の色がそのまま出ている部分と空の色が映った部分が綺麗な縞模様になっている。少しずつ変化しながら夕焼けは1時間以上も続いた。
 ほかに2台の車がきたが、それぞれテントを張って泊まった。テント張りも楽しそうで気にはなるが、なにしろ車中泊は楽チンなので購入には踏み切れない。2台は練馬,奈良ナンバー。今回は早朝、岬の先端に駐車している車とか、こちらを追い越していく車ではやたらと東京及び近郊のナンバーが目立った。本当にここは北海道かと思うほど。
 サロマ湖の周囲は国道を外れるとダートも残り、なだらかな丘が続く。幌岩山のサロマ湖展望台とワッカ原生花園は必見。(といっても私はワッカ原生花園は朝早すぎて見逃した。(^^; シャトルバスの運転手さんが楽しいらしい)
 標津(しべつ)の港。
 この港自体は特にどうということもない平凡な港なのだが、近くの酒屋で酒とつまみを買ってきて、ラジオで巨人戦を聞きながら今日1日のツーリングレポートをまとめる。楽しいとはいえ、なかなか辛いものもあるロングツーリングにおいて一番ほっとする時間だ。
 車の中で酒を飲むという技はNIFTYで教わった。車で酒を飲むとは、ちょっと意表をつかれるが、確かに酒が入ると車中泊もより楽しくなる。私は体質的に酒は飲めないのだが、それでも。下戸の私にもとても美味く感じられる地酒がある。日本酒、美味いですね。
 さて、しかしこの時は急にお腹が痛くなってしまった。いや下世話な話で申しわけないが、トイレはツーリングにおいて避けては通れない問題だ。奮発して食べたウニいくら丼にあたったのだろうか?(涙)
 幸い標津には「くすのき」という共同湯があり、最初から今晩はこの温泉に入るつもりだったので車で移動した。(飲みはじめる前でよかった) しかし、ない! ツーリングマップルではR272沿いなのかR244沿いなのかはっきりしない。R244沿いの国民宿舎が目当ての温泉だったのだが、R272方面を探してしまったのであった。運良くたどり着いたサーモンパークのトイレが閉館後も使えて事なきを得たのだが、かなり焦った。(^^; しかし後でわかったことだが、何度も通り過ぎた国道沿いの大きな広場にトイレはあったのであった。
 あらかじめトイレの位置を確認しておきましょうというお話でした。おそまつ。





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