二十二.再会


 重ねた唇の感触に、少女は突然、気付いた。
 暖かな唇の感触に、少女は突然、目覚めた。


 ドンッ!


 力任せに、少女は少年を突き飛ばす。


「なによ……どういうことよ……」
「ど、どうしたの、アスカ」

 暗い瞳で、少女は少年を睨み付ける。

「なんでよ……なんでアンタがここにいるのよ……」
「な、なにを言ってるんだよ、アスカ」

 動転する少年。

「アンタ……今、私に……なにをしたのよ……」
「ぼ、僕はただ……」

 憎しみだけが灯る瞳で、少女は少年を睨み付ける。

「なによ、なんなのよ!」

 そして、絶叫。

「いや、いや、いやぁーーーーーっ」

「なんでアタシがッ!」

「もうイヤァぁぁァッーーーーーーーーーー!」


 それが、少年が聞いた、少女の最後の言葉だった。






二十三.涙と明日

 

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