CIRCUIT RUN Q&A
by Nukupee


サーキット走行会に関する素朴な質問に
私がお答えしています
ZEHI参考にしてください!


また、このコーナーでは随時、質問を募集していますので
何か疑問を感じたら、
メールまたは掲示板の方へお願いしますm(__)m

<参加準備・編>
  Q.サーキット走行会に申し込むには?
  Q.準備するものは何がありますか?
  Q.クルマはどうしておけばいいの?
  Q.どんな格好して行けばいいの? 
<走り方・編>
  Q.初心者はどう走ったらいいの?
  Q.サーキットのコースがよくわからないのですが?
  Q.後続車をスムーズに抜かせるには?
  Q.自分の走り方に疑問があるのですが?
<応用・編>
  Q.前のクルマを安全にパスするには?
  Q.雨の時はどう走ったらいいの? 



Q.サーキット走行会に申し込むには?

A.主催者の用意する申込書に参加料を添えて提出します。内容は要確認。

 出場したいサーキット走行会が見つかったら、主催者に問い合わせて申込み方法を確認します。

 通常、開催日までに予め申込み手続きを済ませておくというのが一般的です。ときには、当日現地にて申込み受付という走行会もありますが、その場合でも事前に電話等での予約は必要になります。
 いずれにせよ、サーキット走行会では募集定員(=台数制限)がありますので、早めにアクションをとって、定員オーバーで「締出し」の憂き目に遭わぬように気を付けましょう…。


 申込書には参加者の住所・氏名・年齢・車両型式等の必要事項を記入する欄がありますが、それに加えて「誓約書」の部分が必ずあります。ここには、万一事故や怪我が起きた場合の処理について記述があり、参加者は署名・捺印するようになっています。多くの場合、主催者側に対する責任追求を放棄し、施設の物損等の賠償を誓う内容となっていますので、アクシデント発生時に思わぬトラブルに発展しないよう、参加者は必ず目を通しておかなくてはなりません。

 参加する走行会によっては、申込み時に運転免許証や車検証のコピーが必要な場合もあります。頻繁に走行会に参加する予定のある人は、一度に複数枚コピーしておくと楽ですね。

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Q.準備するものは何がありますか?

A.むしろ無駄なものは省いて。

 走行準備の際に、ゼッケンを貼るためのガムテープ、ヘッドライト等の飛散防止テーピング用のビニールテープが必要になります。また、走行開始前にボルト・ナットの弛みのないことを確認するための工具類も必要に応じて用意しておきましょう。もちろん、参加受理書等の書類も忘れずに。

 サーキットは路面グリップが良いために、普段のドライブでは滅多に体験しないような強烈な横Gや減速Gが繰り返し発生します。固定具が外れて散乱する可能性のある車内のアクセサリー類はあらかじめ外しておくことをオススメします。

 現地では、ピットなど雨風をしのげる場所に「荷物置き場」が用意されることが多いのですが、ときにはバドックや通路に直に置かざるを得ない場合もありますので、できるだけ出発前に余分な荷物は降ろしておきましょう。

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Q.クルマはどうしておけばいいの?

A.きちんとメンテしておきましょう。とくにタイヤとブレーキ。

 サーキット走行では急加速〜急減速を繰り返しますので、ブレーキをとても酷使します。そのため、一般の走行に比べてブレーキPADやディスクローターの消耗がうんと進みますし、ブレーキ周辺の温度が急上昇しますので、フェードやベーパーロック現象が発生するクルマも多いでしょう。したがって、PADの残量は必ずチェックしておきましょう。できれば適用温度域のやや高めのスポーツPADに交換しておくと安心です。

 サーキット走行ではタイヤもシビアな環境にさらされます。タイヤのトラブル発生は重大な事故につながりますので、事前に
表面の傷やヒビ割れがないか入念にチェックしましょう
 残り溝の少ないタイヤは一般道の走行と同じく雨天時に非常に危険です。いくらサーキット舗装が水はけが良いとはいえ、少し強い雨が降れば簡単にコース上には水溜りができてしまいます。サーキットでのハイドロプレーニング、想像しただけでもゾッとしてしまいます。
 もうひとつ、サーキット走行ではタイヤ内圧の変化が大きく、空気圧の管理も重要になってきます。もし冷間時にすでに指定の空気圧を超えているようですと、限界走行を繰り返してタイヤ温度が上昇した場合に非常に高圧となり危険ですし、タイヤ本来のグリップ力も発揮できません。
走行前には必ず空気圧をチェックするようにしましょう。
 限られた時間内で楽しく走行するためには、タイヤが良いコンディションであることは不可欠です。

 あと、
エンジンオイルやブレーキオイルはできれば事前に新調しておきたいですね
 サーキットではエンジンの高回転域をフルに活用して走行しますので、エンジンオイルにとっても過酷な使用条件になります。長い間入れっ放しで性能劣化したオイルだと、あとでエンジンの変調を来たす可能性さえあります。とくに、ターボ等の高出力エンジンはオイルに対してシビアですので、まめな交換できちんと性能を保持しておきたいところです。
 そうそう、オイルの量もしっかり管理しておきましょう。高回転でブン回している時にオイル切れなんかを起こすと大変なことになりますので…。

 シートベルトは大抵は通常の3点式でOKですが、走行会や開催サーキットによっては4点式が必要となる場合もありますので注意が必要です。

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Q.どんな格好して行けばいいの?  Updated!! 

A.とにかく動きやすい服装がイチバン。

 サーキット走行時の服装の原則は「長袖・長ズボン」です。さらにヘルメットグローブも必要。

 夏場など気温の高い走行会では、思わず腕まくりをしているドライバーも見かけますが、万一のアクシデントの際に皮膚が露出していると大変危険です。この点、サーキット側も監視を徹底しており、
違反者がいると走行セッションが中断されることもありますので、他の参加者に迷惑をかけないよう、ルールはきちんと守りましょう。

 サーキット走行では、激しい横Gや加減速Gに耐えながら、しっかりと体を支えて的確なステアリング&シフト操作を行なうことが必要になります。また、だんだんペースが上がってくると緊張感も増して思いのほか汗をかきますので、軽いスポーツをする感覚で、吸湿性が良く動きやすい服装を選びましょう。
 最近の走行会では、
レーシングスーツを着用する人も随分増えてきました。耐炎性などのFIA規格を満たした公式競技用だとやや高額になりますが、それほど本格的でなくても、例えば1〜2万円のワークスーツに着替えただけでも、かなり身のこなしが軽く感じるものです。
 当然、靴も運動に適したものが良いでしょう。欲を言えば靴底の薄い方がペダルタッチを感じ易くて良いのですが、パドックやピット内を歩き廻るのには適さず、汎用性は低下します。
  
 ヘルメットは2輪用のものでもOKです。ただし、シートを交換した際の座面高さ変化によりヘッドクリアランスが極端に不足する場合もありますので注意が必要です。グローブは指先まで覆われているものでないとダメです。

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Q.初心者はどう走ったらいいの?

A.平常心で無理せず走りましょう。ただし後ろはよく見て。

 誰でも最初は初心者です。普段走っている高速道路やワインディングのつもりで、気負わずに走ってください。サーキットでは対向車や歩行者がいない分、安心して全開走行をすることができます。

 ただし、
ルールはしっかりと守ってください。イエローフラッグやチェッカーフラッグを見落とすと事故につながり大変危険ですし、走行会の運営に支障をきたすことにもなります。
 また、フリー走行に夢中になると、つい視野が狭まり、周囲に気を配ることがおろそかになります。
常にバックミラーを見るように習慣付けて、後方から速いクルマ(や危険なクルマ)が接近していないか確認するようにしてください。

 その他、ストレート途中での急減速や急ハンドルなど、他人が予測できないような唐突な操作は絶対にしないでください。故意のドリフト走行が厳禁なのはいうまでもありません。
 スピンしやすい場所は経験者なら十分心得てますので、真後ろに付いていても、それなりに警戒しながら走ってくれているものです。

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Q.サーキットのコースがよくわからないのですが?

A.慣熟走行でしっかりコースを覚えましょう。

 いくら事前にコース図とにらめっこしたところで、紙の上の平面的なレイアウトと、起伏に富む実際のコースとでは印象が大きく異なるものです。ましてや初めてのサーキット走行体験ともなると、コースインした瞬間に舞い上がってしまい、せっかく予習した事項もどこへやら・・・ということもよくあります。

 走行会では大抵の場合、いざコースインしてもすぐには全開走行(=フリー走行)には移らずに、
「慣熟走行」と称し、ペースカー等が先導してゆっくりと2、3周コースを周回するセッションが設けられます。参加車は縦一列になってスローペースで走行しますが、この時間を有効活用すれば様々な情報を得ることができます。

 そもそも「慣熟」とあるように、このセッションはクルマのウォーミングアップをしたり、ドライバーがコース状況を確認し徐々に緊張感を高めたりする準備体操のようなものです。
 せっかくの機会ですから、これから走行するサーキットコースの下見をしっかりしましょう。

 前走車について走りながら、コ−ナーの曲がり具合やストレートの長さなどを確かめ、自分がイメージしていたものとのギャップをできるだけ取り去りましょう。同時に、コース幅やエスケープゾーンの広さなどもチェックしましょう。さらに、各コーナー手前でイエローフラッグなどを提示するコーナーポストの位置や、走行終了のチェッカーの振られるコントロールタワーもよく確認し、安全走行につなげましょう。
 そのうえで、コース上に砂やオイルが撒かれていたり水溜りが出来ていたりして滑り易い場所はないか、ブレーキングポイント付近の路面状況はよいか、など詳細なところをチェックしながら周回する余裕があればなお良いでしょう。

 さて、肝心のレコードラインはどうやって知るか? 実際のフリー走行で走りながら勉強するという手もありますが、慣熟走行中には先導役のペースカーがレコードラインを正確にトレースしてくれていますので、後続車は隊列を乱さないように続き、ライン取りの参考とするようにしましょう。
 時々、慣熟走行中にF−1のフォーメーションLAPのように左に右にマシンを振る人が見られますが、こうしても全くタイヤは温まりませんし、慣熟走行の隊列やペースを乱すもとになりますので、絶対にマネしないようにしてください。

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Q.後続車をスムーズに抜かせるには?

A.基本的には、抜かれる方は動く必要はありません。

 明らかに速いクルマが後方から接近してきた場合、下手にラインを変えて道を譲ろうとすると逆に危険です
 速度差が大きいゆえ、双方の一瞬の判断違いが危険なアクシデントにつながる可能性がありますし、あなた自身も後方を気にし過ぎるあまり、前方への注意が散漫にもなりかねません。
 ここは抜く側に判断を委ねて、あなたは
レコードライン上を普通に走ってください。そこそこに速い人なら、然るべき場所で安全に抜いてくれます。

 ときには後続車と大きな速度差がないときもあります。ストレートはあなたの方が速くて、コーナーでは相手の方が速い場合などはとくに厄介です。
 この場合は、ストレート部分で真横あるいは斜め後方に付かれたら、ブレーキングポイントの少し前で早めにアクセルオフしてやります。こうすると後続との適度な相対速度が発生し、スムーズなパッシングを演出できます。
 (もちろん、相手が真後ろに位置している場合はダメですよ!)
 コーナリングの速いクルマは、後ろに封じ込めるよりも先に行かせた方がお互いに安全です。

 いずれの場合にも、もしあなたに余裕があれば、後続に対して
ハッキリと譲る意志表示をしてやるとBESTですね。ただアクセルをオフするよりも確実に意志が伝わります。ハザードウィンカーで合図を出すのが一般的ですが、オープンカーなら手を上げるなどのボディーアクションが有効です。

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Q.自分の走り方に疑問があるのですが?

A.いろんな人の意見を聞いてみましょう。

 ひとりで悩むくらいなら質問してみてください。

 大抵の場合、サーキット走行会にはゲストとして
プロドライバーや競技経験者が招かれています。彼らは競技用のレーシングギアを着用して、ペースカーやデモカーをドライブしているので、すぐに見分けられるでしょう。こうした一流のドライバーのアドバイスは必ずタメになりますし、聞く人のレベルに合わせた丁寧な説明も期待できます。

 もしも敷居が高く感じたなら、一緒に参加したドライバー達に訊ねてみるのも良いでしょう。少なくとも、同じコースを同じ条件で走っているわけですから話は早いですし、とくに相手が同じクルマのオーナーだったら、より的確な情報が得られる可能性は高いかもしれません。
 ただし、仮に同じ現象について述べていても、人によって表現やインパクトが違ったりするものです。できることなら多くの人の意見を聞いて、それらを参考にして自分に合った情報を取捨選択していくのが効率的ですね。

 走りの求道者にとってサーキット走行会は格好の情報収集の場です。パドックで会話に精を出すのもよし、フェンスに張り付いて他人の走りを参考にするのもよし…。
 仮に自分がエントリーしていなくても、現地に足を運ぶ意味は十分ありますよ。

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Q.前のクルマを安全にパスするには?

A.リスク管理をしっかりしながら、大胆に動きましょう。

 まずは相手に対して「抜く」意思表示をしておくことです。ストレートなら若干ラインをずらして、相手のサイドミラーに自分の姿をしっかり映しておきましょう。
 そのままストレート部分で完全に抜ければ、もっとも安全なパッシングとなります。が、コースのレイアウトやクルマの性能差によって、コーナー進入でのパッシングを強いられる場合も多々あります。

 さて、いざブレーキングを開始し、イン側で抜く姿勢を見せたとしましょう。

 ここで大事なのは、
前のクルマが自分の存在に気付いてない場合を必ず想定しておくことです。前車が単独走行でなく、複数の車両で走行しているときはなおさらその可能性は高くなります。
 相手が通常のレコードラインをトレースし、ジワッとイン側に切り込んできた場合にも十分に回避できるよう、
ブレーキやステアリング操作に余裕を残しておくことが重要です。競技まがいの限界寸前の突っ込みは絶対に禁物です。
 相手のクルマの姿勢や走行ラインを注視し、相手に譲る意志があるかないかを正確に見極めなければなりません。右へのコーナーなら、相手のヘルメットがサイドミラーの方向に向いているかを注意深くウォッチしましょう。

 そして、もしパッシングを阻まれたら、前車の挙動の変化に注意しながら、じっと待ってコーナリングしましょう。ドアを閉められたからといって、ムッとしてテール・トゥ・ノーズ状態になると、前車の唐突な挙動変化(スピン等)に対応できませんし、何よりも相手に過度のプレッシャーを与えてしまい、スピンを余計に誘発することになります。

 
 サーキット走行会には、様々な経験値・技量・マナー・性格を持ったドライバーが参加していますし、クルマの性能・仕様も千差万別です。こうした中で、クルマ同士の事故や接触を回避して安全なサーキット走行会ができるか否かは、こうした「抜く側」のドライバーの分別ある行動に大きく依存しているのが現状です。
 走行会参加の回数を重ねて経験を積んできたら、「ベテラン」として常にこうした冷静な判断ができるよう心掛けてほしいと思います。

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Q.雨の日はどう走ったらいいの?

A.「急」の付く操作は避けましょう。水溜りのハイドロプレーニングには注意!

 基本的に一般道路の場合と注意点は同じです。たしかにサーキット舗装はアスファルトの粒が大きく水はけ性が高いという事実はありますが、それを発揮するのもある一定の雨量までで、強い雨に見舞われるとあっという間にコース上に水溜りができてしまいます。
 水分の介在によって路面のμが低下し、タイヤのグリップを失いやすくなるという物理的状況に全く変わりはありませんし、むしろ、スピードレンジが高いことや、Sタイヤ等の排水性の低いタイヤの使用により、ハイドロプレーニングへの危険性は高いともいえます。
 厄介なのは、コース上に出来た水溜りによって、ドライでのベストなレコードラインが、必ずしもウェットでは安全なラインとはいえない場合があることです。カントの付いているコーナーでは高さの低いイン側に水が集まっていることも多々あります。経験上、最もイン側寄りは避けたほうが無難でしょう。
 もちろん、雨量が著しく多い場合はストレート部分の全開加速でも全く気を抜くことができません。

 ウェットではタイヤグリップの限界が低くなるので、ドライ時のような急ハンドル、急ブレーキ、そして急激なアクセルオン・オフは挙動を乱す原因となります。より一層スムーズな操作を心掛けましょう。
 FR車では蛇角を与えた状態でのアクセルオンはとくに注意が必要です。急激なアクセルオンを避けるのはもちろん、常にリアが滑った場合の対処法をイメージしながら踏んでいくことが大切です。その点FF車は比較的イージーですが、コーナー進入時のオーバースピードには注意しましょう。

 もうひとつ重要なのが、雨の走行では自車の存在をハッキリと示す必要があることです。ハイスピード走行でタイヤが巻き上げる水煙は、いとも簡単に前後方の視界を失わせます。とくに、ストレートエンドのブレーキング開始地点などでは高いスピードによって水煙が増大し、かつ、ドライバーのウェット路面への慣れ・不慣れも手伝って大きな速度差が発生しがちですので、水煙の中から急に前走車の姿が現れても対応できない場合があります。ヘッドライト/スモールライトを点灯させ、前後に自車の存在をアピールできるようにしましょう。
 ただし、ハイビームは前走車にとって視界を幻惑させるほか、注意力も散漫にさせるので使用しないでください。 

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