日記帳(ニック帳)


プレイバックPART 103

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5/26〜30
(26日)目覚めるとMac が死んでいた。昨夜、iTunesで音楽を聞きながら布団に入って寝た。いつものどおりの朝ならコンピューターはスリープ状態にあるはずで、私がキーボードに触れることで本体の冷却ファンが動きだし、モニターが点灯し、アクティブにならねばならないのだが、様子がおかしい。電源ボタンが消えたままである....。嫌な予感が走った。案の定、電源ボタンに触れてもウンともスンともいわない。どうやら故障である。マニュアルにのっとって各種コードの接続状況など全部確認したけれど、不都合な部分は見当たらない。熟睡している間に地震か落雷でもあったのだろうか。
夜、仕事を終えて帰宅。手を触れると何ごとも無かったかのように動き出すのではないかと淡い期待をよせながら、Macに触ってみたのだったが、やっぱり駄目である。本格的な故障である事が改めて確認されたのであった。これはやっかいな事態だ。困ったもんだ。机の下にしまい込んだままだった東芝のダイナブックを久しぶりに取り出してルータ−に接続し、起動した。普段からマメにさわっていないと、(僕の)ウインドウズのパソコンの場合、ノートン先生が休養期間中の仕事を全部遂行しようとなさるので、ネットへのアクセスに時間を要する...。アップルのサポートセンターへの電話番号を検索し、メモをとり、この日は他には何も出来ないので、寝た。
(27日)アップルサポートセンターに電話する。オペレーターに自分のコンピューターの状態を説明し、修理の方法を問うた。購入してから間もなく5年目になる機種なので、当然に保証期間対象外である。選択肢はふたつ。アップルに直接修理を依頼するか、公認の別会社にお願いするか。アップルの場合、業者に回収してもらった後の修理となる。費用は固定で49000円プラス消費税とのこと。別会社の場合は交換部品の実費プラス工賃。自宅から近い所での修理を希望するので、アップル公認の修理拠点を紹介してもらうことに。大阪市内にある会社を三ケ所教えてもらった。宅配業者は使わずに自分で車を運転して持ち込むつもりである。大阪市内であればどこでもいい。最初に名前が出てきた業者を選び、電話をかけた。
電話口に出てきた担当者に症状を説明し、修理の手続きの方法を聞いた。持ち込みと回収の二通りのやり方があるという。住所を教えてもらい、営業時間と定休日を聞いた。土日祝日は休み。平日の午前9時から午後6時までの受け付けであるという。あらかじめ連絡をすれば7時頃までは大丈夫であるらしい。僕は金曜日に行かせてもらう事になるだろうと答えた。Sさん(担当者)の言葉によれば「お客さまの機種での、その症状は過去の例からすると、おそらく電源ユニットの交換で直ると思います」との事。そうだと仮定して修理代金を聞いてみると工賃込みで49000円プラス消費税だという(アップルと同じですな)。しかし思っていたよりも重傷だとすれば、もっと高額になる事も想定されるわけで、代金固定のアップルサポートと比べてどうなのだろう...。アップルの場合(公認を含めて)、部品代の料金明細はブラックボックスな部分があるような気がするからなぁ...。それでも私の心はすでに決まっている。持ち込み修理を依頼、だ。住所は西梅田の近く肥後橋付近である。そこはミナミの電気街ではない。キタのオフィス街のまっただ中だ。
(27日〜29日)Macが使えないので、ダイナブックでのネットサーフィンである。動作が遅くてイライラするのである。遅さの原因はコンピューターのCPUから来るものなのか、OS(XPです)から来るものなのか、それともブラウザ(IEです)なのか、複合的なものなのか、それはわからない。普段からデスクトップ型を愛用しているので、ノートはキーボードもモニターも小さくて、使い難い。
(30日)午前。目的地の肥後橋周辺(江戸堀)の地図をプリントアウトした。ポータブルナビゲーションも用意した。大阪の都心を運転するのは18年ぶりである。一方通行の道が多くて慣れていないと面倒なのだ。大きめの段ボールにパワーマックを詰め込んでトヨタの後部席に乗せた。到着までの所要時間はあまり変わらないはずだ。通行料がもったいないから高速道路を使わずに一般道を通って行く。順調なら1時間かからない。26号線に出て大和川を渡り、大阪市内に入った。途中、脇のコンビニに寄って飲み物を購入。「準備をして待っているから来社のさいには電話をください」と言われていたので、運転席から携帯電話で連絡をとる。「駐車場はありますか」と聞くと「ない」という。目の前にコインパーキングがあるけれど満杯の可能性があるので困ったらまた電話してください、と。他の場所を案内してくれるそうである。私は「30分以内に到着すると思う」と言って電話を切った。エンジンをスタートさせる。歓楽街の雰囲気が色濃い難波周辺を通り過ぎ、心斎橋から本町あたりまで来ると、スマートな都会の様相を呈してくる大阪の風景。前方に靭公園が見えてきた。目的地は近い。江戸堀1の信号を左折して、一方通行を西に向かうと小学校があるはずだ。江戸堀○○ビルはその斜向いである。
現場は狭い道だった。20分100円のコインパーキングが目の前にあったが、四台分しか駐車スペースがなく、しかも全部が埋まっていた。重たいコンピューターを抱えて歩くのは出来ればしたくなかったので、自動車の通行が少なそうな事を幸いに、路肩に寄せてファザードランプを点灯させながら、しばらく待ってみることにした。アップル公認修理拠点のその場所は、外見上、完璧にオフィスビルであって、パソコンの販売店が入居しているような様子はまったくない。と言うか、販売店ではない。なんの看板も出ていないから不安になるが、ここの四階に受け付けがあるはずだ。運良くあまり待たずにパーキングに空きスペースが出来た。車をバックさせ、定位置に駐車した。後部席から重たい荷物を下ろし、両手で抱えてビルに入った。建物の外観と同じく、中身もやっぱりオフィスビルである。壁には各階に入居している会社名が表示してある。ここに間違いない。エレベーターのボタンを押した。どこかの会社を訪問しているような気分にさせられる。半袖のシャツにジーパンなのはしかたがないにしても、サンダル履きで来てしまったことを少し後悔している私である。明らかにTPO(時と場所、場合にあった方法、服装等)が違っていたからである。エレベーター前のホールから携帯電話で担当者を呼び出した。スーツ姿の男女がビジネス用語を駆使しながらビジネスの話をしつつ、私の前を横切った。居心地が悪くてしかたがない。間もなく「お待たせしました」と白いワイシャツにネクタイ姿で社員証を胸に付けた銀縁眼鏡のSさんが表れた。謝る必要はないのだが「こんな格好ですみません」の言葉が思わず出てきてしまった。通路を通って一番奥の別室に案内された。受け付けカウンターの上にアップルのロゴが入ったプレートが表示されていて、ここまで来て初めて、この会社がコンピューターに関係している事が認識された。私は持参した段ボール(コロナ石油ファンヒーターのやつ)からMacを取り出そうとした。が、箱の角がひっかかってひとりでは上手く持ち上げられない。するとSさんが「私が...」と言いながら横から出てきて「失礼します」と私を制し、肩をいからせながら、よっこらせーのとばかりに中身を持ち上げた。それほどデカくて重いのである。
最初の電話で故障の実態は説明してあるので、話は早かった。差し出された伝票に住所と連絡先の電話番号を記入するだけでよかった。修理の見積もりを届けるためのメールアドレスかファックス番号を教えてもらいたいと言われた。自宅の電話兼ファックス番号(10桁の数字)を記入した。住所を見たSさんが「遠かったのではないですか」。車で一時間弱。運送会社を使う手間とコストを考えたら自分で運んだ方が安上がりなので...。修理作業は見積もりを私が確認した後、ゴーサインが出てから取りかかるそうである。ハードディスクのデータ保証は出来ないのでその事は折り込んでおいてくださいとの事。バックアップはしていないが、仕方がない。
作業完了後の引き渡し。私が来社してもいいし、宅配便での発送でもいい。どちらにしても受け取るタイミングは休日の都合を考慮するならば来月の10日になってしまう。

5/13
数年ぶりの京都駅。千年の歴史を持つ古都の玄関口なのだが、現代的な建築でしかも巨大である。目の前にそびえる京都タワーとともに、景観上、京都にふさわしいのかどうか、意見が別れているらしい。本日の目的は駅ビルの中にある京都劇場でウエストサイド物語を観劇することである。先月の「オペラ座の怪人」がよかったので、劇団四季の関西におけるもうひとつの公演を見に行く気持ちになったわけだ。運良く、正面6列目のいい席が手に入ったのだった。大阪から京都までは新快速で約28分。京都劇場は駅の改札口を出たすぐの所にある。中学時代にテレビで見た映画のウエスト.サイド物語はぜんぜん面白く思わなかったのに、同じストーリーと音楽(たぶん振り付けも)で、こんなにもいいのは、不思議である。元来、演劇(ミュージカル)として製作された作品だから、当然に映画版よりも受ける感動の度合いが大きいのかも知れない。もうひとつは日本語だから、唄の意味がわかる(実は重要な要因だった)。バーンスタインの曲による唄とコーラスとともに、難易度が高いと思われる激しいダンスを大勢が流れるような連続動作でこなしていて見ごたえがあり、生の舞台の迫力というのは確かに感じる。
観劇は、新たなる趣味になるかもしれない....。



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