日記帳(ニック帳)


プレイバックPART 74

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12/24
寒い。20年ぶりの寒波だという。

十二月といえば子供の頃は楽しくて仕方がなかったのに、何ものかに追い込まれるような余裕のない慌ただしい季節に成り下がってしまったのは間違いなく働くようになってからである。なんであんなに血走っているんだろう、などと考える私などは仕事が充実していない証拠であり、無能の証明なのかもしれない。外を歩けばクリスマスソングとイルミネーションで街の雰囲気だけは華やかだけど、あれを見て楽しいと思える感覚が吹っ飛んでしまいかけているのは危険な徴候だろう。それでも夜、帰って来たときに近所の家庭が子供達のために自宅の周りを飾り付けているのを見ると、ホッとして穏やかな気持ちになれるので、まだ救いがあるけれど。
今年、燃料の高騰のせいで、セルフ形式のガソリンスタンドで給油する事を憶えた。セルフスタンド自体は何年も前から存在していたのだが、ずっと通り過ぎて来た。夏頃だったか、フルサービスのスタンドで満タンにしたら料金が5000円を超える事態が発生し、それって十年ぶりの水準だったもんだから驚いて、じゃあ自分でやるよ、となったのだ。リッターあたり何円かの差でしかないんだけどね。気分の問題である。初めてセルフでやってみてわかったのは、給油するガソリンの量を自分で決められるのって、いいなって事だ。店員にやってもらうと「満タン」以外はなんだか注文するのが恥ずかしい感覚があるけれど、自分でやるぶんには誰も見ていないから1000円分だろうが2000円分だろうが遠慮なく決められる。車の窓ふきだって自分でやるから、集中的に磨きたい部分が心ゆくまでフキフキできる。長く自動車に乗っているけど、新しい発見であった。
石油ファンヒーターの燃料である灯油も高い。二年前までは18リットル800円台で購入できたものが今では1200円近い。でっかいポリタンクを抱えて何度も買い出しに行く手間を思えば、燃料を大事に使おうという感覚が芽生えたのも不思議ではなかろう。

「男たちの大和」いろいろ議論を呼びそうな内容だが、あの船のシルエットを見て心がときめくのは私ひとりではないと信じる。


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