.日記帳


プレイバックPART 37
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11/30
十一月最後の日。東西線の改札口から地上へと向かう階段を上ってJR高田馬場駅、池袋側の高架下に出た。横断歩道を渡って向かいにある寿司屋の前でガードレールに腰を預けながら待った。土曜の午後九時。これから遊びに繰り出そうと行き交う人々の熱気と目の前の道路を流れる自動車のヘッドライトと頭上を通る山手線の電車の振動。「学生ローン」の黄色い看板の明かりに照らされながらYが自転車に乗ってやって来るはずの早稲田通りを眺め続ける。案の定、奴は十五分ほど遅れた。これから少し歩いてカンボジア料理を食いに行くのだ。

11/26
テレビに関してはソニーが好きな僕はこれを買った。電器屋によれば25型といえば一般家庭向きには一番売れているサイズのテレビであるという。決して大画面とはいえない。しかし二十年近く14型のテレビ(PCのモニターよりも小さい)を見て過ごしてきた身にとってはとてつもなく巨大な画面に感じられるのであった。買い置きしてあった「ブレードランナー(最終版)」のDVDをプレステ2で再生し、鑑賞した。ステレオサラウンドも快適だ。画面の大きさと音響は映画を楽しむときには重要なポイントだと再認識したのだった。液晶かプラズマを買うときが来たら、これ以上のサイズを望む。

11/24
ソニンの「津軽海峡の女」を聞く。私はいまどきの唄を聞かなくなって久しいのだが、この女の子は男好きがしてよろしい。ちなみに女性には人気がないらしい(やっぱり)。

11/21
テレビが欲しくてあれこれと物色している。今の14型は画面が湾曲しているし音声もモノラルのみで、プレステ2で遊んでいるときやアクション映画を観るときに不満があるのだ。前の休みに電器屋に行って見てきたのだが、プラズマ、液晶、ブラウン管、と三種類の中で画面の美しさは、液晶→ブラウン管→プラズマ、の順番で好みである。ブラウン管が一番明るくてシャープな表現が出来るが、奥行きのサイズがバツ。40インチの大画面でも場所をとらないという意味ではプラズマなんだろうが、同じ映像を三種類の中で見比べるとやや見劣りするように思う。暗くてピントが甘いような。
一番気に入ったのは30インチの液晶テレビ。大きさ、画面の美しさ、左右のステレオスピーカー、どれをとっても申し分ない。ただし価格は50万以上。
だったら10万以下の29インチの平面ブラウン管のほうが巨大な図体を差し引いてもトータルでは優れていると、私は思う。

11/9
曇り。
朝から強い風が吹いていて窓がガタガタいっている。気象庁の言うところの所謂「木枯らし一号」だろうか。
昼間の疲れと夜遅くまでビデオを見ていたのと、両方の原因で昼過ぎまで惰眠。
昨夜の映画は「麻雀放浪記」。二十歳の頃、原作の「青春編」を貪り読んだ思い出の作品である。高品格演じる出目徳が極めて秀逸で「今夜は星が出てるな」などとぶつぶつ言いながら子分の坊や哲と役満を積み込む有名な場面はあまりにもはまりすぎていて、原作を愛するファンはもちろんのこと、男たちは強い共鳴を憶えたものだ。
東京の焼け野原を背景に
青い芽を吹く柳の辻に花を召しませ召しませ花を
と「東京の花売り娘」が流れる冒頭のモノクロ場面からいっきに引き込まれます。

11/6
歳末気分を盛り上げるためにCDを購入。「LOVE クリスマス」。幼稚園児にも歌って聞かせられるようなスタンダードナンバーばかり。

11/5
友人から勧められていたピーターセン監督の「第五惑星」。空中戦の同士討ちで無人の星に不時着した宇宙人と地球人の交流を画いた作品なんですが、どっかで観たような気がすると思ったら、スピルバーグ監督の「E.T.」と同じようなテーマなんです。戦争中の敵味方か、取り残された学者と少年か、といった物語の設定上の違いはあるものの、異星人が少しずつ英語を理解していき、お互いの信頼感を高めていくという話の流れがそっくりなのだ。
「第五惑星」には「スター.トレック」と同じように知的なテイストが加味されていて、少し頭のすれている大人向きのSFという感じがするけど、僕は単純に「E.T.」のほうが好きだ。

11/2
久石譲の「Dolls」オリジナル.サウンドトラックを購入する。収録時間が21分と短いせいか値段は2000円(税込み)であった。ピアノ中心の演奏が耳に心地よく、晩秋にさしかかった今の季節にピッタリのような気がする。菅野美穂はいい役者だとおもう。

11/1
「嫌ねぇ、ひとりもんよ。あの男」
雨の金曜日、午後五時過ぎ。すでに辺りは暗い。ため込んであったワイシャツ十枚とスラックス二着を四十五リットルの黒いゴミ袋に詰め込んで傘を差しながら近くの白洋舎に行く。国道沿いにあるサイコロみたいに正方形をした広さ十畳ほどのコンクリートの小屋である。窮屈なカウンターを前にして二人のおばちゃんが腰掛け、右側は伝票整理。左側は背中を丸めて下に置いた何かを取り出そうとしている。背後にはビニールにくるまれた衣類が数え切れないくらい吊されているのが見える。俺は二人の前で雨に濡れたゴミ袋から洗濯物をカウンターの上にごそごそと並べた。みっともいい姿ではないのはおばちゃんたちの表情からもわかったが、俺は気にしないふりをして代金の四千九百五十円を支払い、預かり伝票を受け取った。今日は完全に休日モードなのだ。


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