9/11(SAT)

午前中にジェノヴァに移動。これも鉄道ではなくクルマにしたのは宿泊先のサヴォイア・マジェスティックがプリンチペ駅近くだったため。
サヴォイア・マジェスティック
http://www.hotelsavoiagenova.it/
午前中に着いてしまったので荷物をホテルに残して町に出る。ジェノヴァには世界で二番目の規模の水族館(一番は大阪にあるそうだ)があるというので、とりあえずそこを目指す。ホテルはプリンチペ駅を見下ろす位置にあり、駅前広場Piazza Acquaverdeにはジェノヴァの人コロンブスの像が建っている。ここからバルビ通りVia Balbiをまっすぐ王宮Palazzo Realeを右手に大学を左手に見ながら進むとやがてアヌンチャータ・デル・ヴァスタート教会Annunziata del Vastatoの広場、ここから坂を下ると旧市街への入り口ヴァッカ門Porta dei Vaccaがある。そのまま坂を下って古びたアウトストラーダの高架の向こう側が旧港Marinara Porto Anticoである。マルコはここから母を訪ねて三千里、アンデスに旅立ったのである。ここまでぶらぶら歩いて約20分くらい。そこから海に沿って300メートルほどで水族館Acquario di Genovaである。
ジェノヴァ水族館
http://www.acquariodigenova.it/
驚いたことに土曜の午前というのに(土曜の午前だからか?)切符売り場も入り口も長蛇の列である。ジェノヴァには他に娯楽はないのか? 列には"Oggi e' il mio compleanno. Complimenti!"(今日はわたしの誕生日 おめでとう!)と書いたゼッケンをつけた少女がいて、横を通り過ぎる人々がみんな"Auguri!"(おめでとう)と声をかける。うーん、なんかヘンだがイタリアっぽい。で、水族館は水族館で特別変わったことはなく、一番人気はイルカとペンギン、というのも日本と同じかな。
水族館の埠頭から街を眺めるとやたら目につく派手な建物、それがかつてヨーロッパ金融の中心であり、ジェノヴァという国の経営もしていたというサン・ジョルジョ館Palazzo San Giorgioである。それにしてもこの港を突っ切る無粋な高速道路はどうにかならなかったのか、景観そこねること東京の首都高速に匹敵するものがある。
サン・ジョルジョ館の裏手は旧市街、アーケードの下にカフェや食料品店などにぎやかな商店街が続くのだが、あまりきれいとは言えない。小さな(汚い)広場Piazza Banchiに面してPalazzo di Negroという立派な建物、これが商人の集会所Loggia dei Mercantiイタリア最初の商品取引所だそうである。バンキ教会の脇を抜けてサン・ロレンツォ通りVia S. Lorenzoを100メートルほど登ると大聖堂しましま模様のサンロレンツォ教会の堂々たる姿が現れる。堂々とはしているのだが、なんとなく薄汚れて見えるのがまたジェノヴァ風か。そのすぐ先がドゥカーレ宮殿Palazzo Ducale、マッテオッティ広場Piazza Matteotti、宮殿の裏手には大きな噴水を抱えたデ・フェラーリ広場Piazza De Ferrari、この広場は新しいものだそうだが、ここがジェノヴァでは一番開放的な空間である。ここまで歩けばいい加減くたびれるが、ものはついで、旧市街のくねくねした路地をおよその方向勘をたよりにヴァッカ門にたどりつき、ホテル近くのトラットリアでお昼をすませてようやくチェックイン。大都市の観光は疲れる。このホテル、今回唯一の四つ星、部屋はたいへん広いがこれといった特徴はない。窓からはコロンブス像(背中)とプリンチペ駅が見下ろせるが・・
ホテルにリストランテはあるのだが、やはり街に出てみたいと思い、フロントのおじさんにお勧めを尋ね、教えてもらったトラットリアに出かける。しかし、ここで出たパスタ、これが今どき日本の喫茶店のナポリタンもここまでは、というくらい柔らかい総入れ歯用アルデンテで驚かされる。一般に最近まで乾燥パスタを食べる習慣がなかった来たイタリアではアルデンテでも柔らかいとは言うが、ここまでしなくても・・という代物で、今年の最後の晩餐は大外れになってしまった。
駅周辺はご多分にもれずあまり治安良好とは言えなさそうな雰囲気なので、ホテルのバーでくつろぐ。
ついでだが、新聞(コリエーレ・デッラ・セーラ)のジェノヴァ版によるとジェノヴァのバスの中のスリ被蓋が多発していて大問題になっているということだった。

ジェノヴァ港
水族館
ド派手なサン・ジョルジョ館
バンキ教会
縞々模様のドゥオーモ
ドゥカーレ宮殿
デ・フェラーリ広場
ヴァッカ門
プリンチペ駅(コロンブス像の背中)
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