私はカーラ。稲田のお姉さんがお嫁に行くとき「私の身代わりね!」って 稲田のお家に連れてこられたの。小さい頃は玄関で寝ていたのよ。 その時、ゴルお兄さんったら私の足を下駄で踏んずけたの。 いくら見えなかったとはいえ、ひどいわ。とっても痛かったんだから。 わたし、こう見えても訓練所にも入ってたのよ。ちゃんと訓練すれば 盲導犬にもなれるんですって。稲田のおとうさんは 何を思ったか、私が盲導犬ができると秘かに期待したらしく 散歩のときドキドキしながら目隠しをしてみた。 私、知らなかったわ。お父さんが私のせいで ドブに落ちちゃったの。 私に盲導犬のお仕事は、ちょっと無理みたいね。 でも、訓練所での訓練は役に立ったわ。おかげで、あの高い柿の木の実にも 楽々ジャンプできるようになったんですもの。 あとは、私と一緒に残り灰で遊んでくれるお婿さんをもらうだけね!
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