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目指せ3桁の仕上げ会
さて、本戦終了の時点で、下見会からのヒラタ累計が85頭となったので、リュージョンからは仕上げに15頭以上を採ってヒラタ3桁に乗せる案が提示され、各メンバーは行動に移った。
6月14日、ねこまるが神戸の自宅近辺でヒラタ58mm♂。
6月15日、ねこまるがスクーターで爆走130km、神戸でヒラタ2♂、社でヒラタ2♂。うち神戸の1頭は本戦の時にKAZが取り逃がした大型で、61mmあった。同日taniは加古郡で中型ヒラタ2♂。
6月16日KAZ師弟コンビが宝塚と社でヒラタ♂♀各1頭。ところが車に虫を置いて焼肉材料を買いに行っている間に熱死。コラコラ、焼肉じゃなくて虫焼でしょーが!
6月19日コダックとリュージョンが会社帰り速攻Night Walkers。喫茶店横や資材置場のクヌギ、駐車場のアラカシ、畑の生垣のアキニレなど西宮と尼崎の超市街地採集でヒラタ8頭(7♂1♀)を採集し、型も58mm、55mmなどまずまずだった。しかしアキニレに集るカナブンの数は凄かった。
アキニレにカナブン尼崎ヒラタ!

6月22日神奈川よりコダックのパートナーであるくわたけが来襲、リュージョンが同行することになった。くわたけ希望の川西・能勢方面では、雨天の中の藪コギと台場クヌギ鑑賞(^o^;;にとどめ、22日の午前1:00から宝塚・西宮でヒラタ採集をスタートした。「ワイルドのネブトは初めてです!」「こんな市街地にヒラタが居るんですね〜」「関東と樹液の出が違いますね〜」など、くわたけにとって近畿の町中での採集は新鮮だったようだ。しかし主要な木々には先行者の痕跡が生々しく、ヒラタ7♂4♀採ったところで神戸に移動した。
柳上のぼけヒラタ(ToT)この汗!
神戸で夜明けを迎え、鳥たちのさえずりの中で池周りの木 を見て回るがダメ。移動して果樹園の周りも見るが歩けど歩けどクワガタが居ない。老婆さえいない。ここも先行者の皮剥き、煙幕…。目先を変えて林縁をやめ、林内に分け入って手付かずの木を探してみると結構樹液の出ている木があるもんだ。ボツボツとヒラタを追加し、くわたけが汗まみれになって本日最大の60mm♂を抜出したところで終了した。合計はヒラタ15頭(11♂4♀)だった。くわたけは小ぶりでピカピカした2ペアを「記念に」と選び、西明石から新幹線で帰っていった。また来週にでも来そうな笑顔だった。
くわたけgets60mm♂採集終了

これにてThe Night Walkersの5月12日以来の樹液採集によるヒラタクワガタ累計採集数は117頭となり、仕上げ会の目標は一応の達成を見た。型の方は最大66mmで、♂のうち60mm以上の大型が6頭(6%)とやや不振であった。
例年Night Walkersは6月一杯で活動を休止する。あとは誘われた時に出かける程度だ。7月以降は海水浴、鮎突き、釣りなどに転向して来年の樹液シーズンを待つことになる。

2002年初夏The Night Walkers採集データ

採集地 樹種 メンバー ヒラタ♂ ヒラタ♀ ヒラタ計 他種 コメント
5.12 神明 クヌギ tsuu3 3   3 コクワ10 越冬成虫
5.22 阪神 クヌギ コダック・リュージョン 4   4 ノコ小 最大66mm
5.25 阪神 ヤナギ リュージョン 10 2 12 コクワ少々 最大60mm
5.26 阪神 アキニレ リュージョン 2   2   雷雨
5.27 神明 クヌギ tsuu3 3   3  
5.28 阪神 ヤナギ k-sugano・コダック・リュージョン 10 2 12 コクワ少々 最大58mm
5.31 阪神・東播 クヌギ・ヤナギ KAZ。・コダック・リュージョン 15 2 17 ノコ・ミヤマ 最大60mm
5.31 東播 クヌギ tani 3   3  
6.01 神明 クヌギ tani 1   1  
6.02 阪神 ヤナギ リュージョン 12 1 13   最大58mm
6.08 東播・神明 クヌギ tani・ねこまる・リュージョン・KAZ。・tsuu3 4 2 6 ミヤマ69mm 下見不振
6.09 阪神 ヤナギ・クヌギ tani・ねこまる・リュージョン・KAZ。・悪即斬 7 2 9   最大61mm
6.14 神明 クヌギ ねこまる 1   1   58mm
6.15 神明・東播 クヌギ・コナラ ねこまる 4   4   最大61mm
6.15 東播 クヌギ tani 2   2  
6.16 阪神・東播 クヌギ KAZ。 1 1 2  
6.19 阪神 クヌギ・アラカシ・アキニレ コダック・リュージョン 7 1 8 ノコ65mm 最大58mm
6.22 阪神・神明 クヌギ・アラカシ・ヤナギ くわたけ・リュージョン 11 4 15 カブ多し 最大60mm
合計       100 17 117  
構成       85% 15%    


余計なお世話の採集テクニック
どうやったら採れるんですかと訊かれることが多いが、何も特別なことはしていない。早めの時期に基本に忠実に採るだけだ。以下、参考までに紹介しておこう。

装備:気づかずにイバラやウルシに突っ込むことが多いので、長袖、長ズボンが望ましい。蜘蛛の巣対策で帽子があった方がよい。更にスズメ蜂を刺激しないよう、全体に黒い色は避ける。 雨上がりや夜明け前の朝露で濡れた草地では長靴が快適だし、マムシ対策にもなる。虫よけスプレーとかゆみ止めも持っていこう。

採集用品:懐中電灯、長めのピンセット、掻き出し棒、ルアーケース、これだけだ。Night Walkersは化学兵器を使ってまで深追いすることはしない。

アプローチ:人家の近くでは声を立てないこと。犬に吠えられたら退散すること。お墓や神社ではよく拝むこと。洞に逃げ込まれそうなことが分かっている木の場合は、まずピンセットを手に持って接近し、直前でライト点灯すること。林内前進の際は棒を拾って蜘蛛の巣を破りながら進もう。先行者も貴重な情報源だ。挨拶して誉めれば誉めるほどいい話が聞ける。

危険生物:人それぞれで怖いものが違うようだ(^_^)。一番怖いのは地主さんなのだが、本当に危険なのはスズメ蜂とマムシだ。スズメ蜂は夜間採集なら昼間に比べて激減しているので問題ない。マムシは長靴で身を守る以外防ぎようはないが……幸運を祈る!

木を見つける:シーズン前によく下見をして木を見つけておくことだ。できるだけ標高が低い方がよい。11月末から12月初旬にかけての落葉前の時期は遠目でもクヌギ林が確認できる。あとは歩いて樹液の痕跡を探しておこう。歩いた距離とポイント発見数は比例する。 樹液を出すのは何百本に1本と覚悟して頑張ろう。「今年は樹液の出が悪い」と嘆く人が多いが、去年出ていたからって今年出るとは限らない。また、今年から出始める木もある。シーズン開幕後も 良く見て新規ポイントを探そう。ぷくっと幹が膨らんだ木は裏にも回って見てみよう。見逃しがちな根元部分も樹液が出やすい。樹液の匂い、蛾やカナブンの姿などに気が付いたら貰ったも同然。アキニレやカシ類もカミキリの 木屑が出ていればクワが付くので、クヌギ以外もよくチェックしよう。

ヒラタを見つける:表面に付いているのは子供でも採れる。しかし浮いた樹皮の隙間に居るのは、馴れるまでなかなか見えないようだ。顔を木の幹に付けるようにして、自分はクワガタで今後一生ココに住むんだという気持ちになって、目線とライトの光をずらしながら徹底的に見ること。 木に登るのもいい。目線が変わって驚くような発見がある。危険でなければどんどんトライしよう。昼間なら根元の土や落ち葉の下にも隠れているので掘ってみよう。幹から1m以上離れていてもいることがある。掘った後は埋め戻しておこう。

採る:見つけたらあとはピンセットや掻き出し棒で採るだけだが、大型ほど力が強いので格闘状態となり、採れたはいいが足や大アゴが欠損などということもある。ライトは頭や口でホールドし、両手で慎重に引き出そう。奥の方に見え隠れして出てきそうにない時でも、薄い樹皮の下に居るのなら、上から コンコン叩くとびっくりして飛び出してくるので試してみよう。樹皮を剥けば簡単に採れるのが分かっていても、剥くのだけは禁じ手である。出てこないときは潔くあきらめて他の木へ移ろう。

運ぶ:仕切のあるルアーケースに湿らせたティッシュとともに入れて運ぼう。虫かごでは互いに傷つけあって弱る。太陽が出ている時は、車の中に置いておかないように。

逃がす:できるだけ採れた場所でリリースしてあげよう。特に♀は持ち帰らないようにしよう(とはいえヒラタ♀は少な目なので結構人気がある)。Night Walkersは基本的に写真撮影後リリースだ。

我々Night Walkers一同は読者の皆さんの楽しい樹液採集を願っている。この記事が何かのお役に立てば幸いである。

ご意見・ご感想・お問い合わせは リュージョン: rjyo@jttk.zaq.ne.jp



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