k-sugano
パプアキンイロクワガタ(通称パプキン)の飼育が私の周辺でちょっとしたブームになっています。
小型種であるため飼育スペースを取らない。孵化から羽化までの期間が比較的短い。そしてなにより緑、赤、金、シルバー、青とカラフルな色が出るということが人気のある理由でしょう。
そう。パプキンはサイズを競うクワガタではないのです。色を楽しむクワガタなのね(^^)
ということで、サイズは大きくなりますが、温度管理や劣化の心配などやっかいなことの多い菌糸瓶飼育は止めにして、材飼育をやってみましょう。
産卵
野外品の♀なら大抵交尾済なのでいきなり採卵用のセットに入れちゃえばそれで終わり。
新成虫だと、諸説あるけど、大体羽化後1ヶ月経っていれば交尾可能のようです。
交尾させるときはミニケースなどに一緒にいれておけば簡単に交尾します。
産卵用の容器は小プラケまたは中プラケを使い、よく朽ちた細かいマットを入れましょう。
パプキンは材にも産みますが、マットにも産むので埋め込むマットは良質なものが必要です。
次に加湿した柔らかめの産卵材(ホダ木)を入れましょう。
加湿する前に産卵材はレンジでチン!しておきましょうね(^^;;
tsuu3@田中氏はチン!をサボったばっかりに、この夏、クワガタを飼育しているのかコメツキムシを飼育しているのか判らない状態になったと嘆いておりました(笑)。産卵材は相当水分の多い状態で良いです。
また、ここが秘訣なのだけど、産卵材の椎茸菌のコマを打った穴をドライバーなどでグリグリしておくとベリーグッドであります。パプキンの♀はこの穴から内部に侵入していくのであります。産卵材はマットに半分埋もれるくらいの状態にセットします。
それほど餌交換が必要な種でも無いので、季節にもよりますが10日に一回くらいの割合でゼリーをいれます。
そして、このまま見ない振りをしてほったらかしにしたのがtsuu3@田中氏でありますが、
マットに見えてた若令幼虫が激減して行く羽目になったのです。
そうなのです。パプキンは子供を食うようなのです(T-T)
ここで思い出すのはあの名句
たらちねの 母作りける新坑に 迷い食わるる 我が身悲しき (亀頭中将)
1♀で30〜50卵産むようです。また、初令や卵が極めて小さいので、老眼の人は取り残しに特に注意しましょう。
パプキン幼虫は、一旦回収したつもりでも、あとからマットにどんどん涌いてくる感じなので(笑)注意が必要です。
このあたりはメタリフェルホソアカと同じです。
ここからがお手軽飼育(っていうほどのこともないが)。
用意するもの
・ミニプラケ(蓋はコバエシャッターか、もしくはクリアシールドの穴を大きくしたものを使う)
・適度に加湿した材(産卵材ほどの水分は要らない)
ミニプラケに材を入れ、良質のマットで埋めます。
産卵用セットから回収した初令もしくは2令幼虫をミニプラケ1個に付き10頭程度入れます。
蒸れないように注意して日陰の室内に置きます。
温度さえ問題なければ室外でもOKですが日光のあたらない場所にしましょう。
コバエシャッター等を使う限りにおいては乾燥することはないので、およそ2ヶ月後に材交換するまで、
加水の必要はありません。
2ヶ月も経つと、すべて終令幼虫になっています。
パプキン幼虫は材をすぐにボロボロにしますが、不思議なことに幼虫同士の共食いはないようです。
この時点で、中プラケやQ−BOX20等を用意します。これに加湿した材を3本ほど入れます。材の隙間は最初の材(木屑のようになっています)で埋めます。そこへ幼虫を放ちます。
プラケの場合、蓋とケースの間に小穴を空けたビニールを挟むなどして、乾燥を防ぎます。
あとはこのまま4ヶ月置きます。ここでは見ない振りをしてほったらかしでオッケーです。
そして4ヶ月後に割ってみましょう。
♂成虫
♀成虫。左は♂幼虫
♀は全て羽化している筈です。♂の2−3割は羽化していますが、残りは幼虫もしくは蛹です。
幼虫は新しい材に潜らせ、蛹は蛹室が残っていればそのまま、壊れていれば人工蛹室に移しておけば良いでしょう。
じゃ。みなさんパプキンにチャレンジしてみましょう(^^)