電気クワ馬鹿とは、私のことである。何故ならば、灯火トラップにこれでもかと言うほどの電気を使って採集しているからである。 タイトルからすると、単なる自慢話と取られてもいたしかたないが、決してそれだけではない。 灯火トラップについての試行錯誤と採集記を綴ってみた。 私が、灯火トラップ採集にはまったのは、去年からである。 群馬支部発足と共に、「採集をしよう」と言う事で、樹液採集などに出かけていたが、夜、灯火トラップでクワガタが採れる事を知ると、 一気にのめり込んでいったのである。元々、職業が電気技師の端くれだった事もあり、電気でクワガタが採れる事を知ると、 「待ってました、俺の出番だ」と思い込み、機材を揃える事となったのである。 最初は300Wの水銀灯1本でスタートしたのだが、採集を重ねる内に水銀灯の数はどんどんと増えて行き、今現在のトータルW数は なんと1500Wまでになってしまったのである。 ここまで増やせたのは、同じ支部のスズリさんが所有する2.5KWの発電機があったからこそである。 スズリさんは、仕事の為にこの発電機を買い揃えたが、現在はほとんど仕事では使用していない。その為、この発電機はシーズン中 ほとんど私の所に置いてある。 1500W水銀灯の内訳であるが、400W×1、300W×3、200W×1である。 これに補助として、20W誘蛾灯8本を使用するが、ここ数回は誘蛾灯なしで成果を出している。 使用水銀灯ランプの種類と設置方法は、透明水銀灯の400Wをセンタースクリーンの上に据え、その両サイドから、蛍光リフレクター 型水銀灯300W+透明リフレクター型水銀灯200W、透明リフレクター型水銀灯300W×2を、センターのスクリーンに当てて採集を 行っている。 

システム構成 灯火システムの構成を考える上で、まず、手本としたのが、この道のベテランで実際に灯火トラップで、採集結果を出している「あいあん」氏 のセットであった。また、あいあん氏は私の初歩的な質問にも快く教えてくれて、随分参考になった。この場を借りてお礼申し上げる。 あいあん氏から教えてもらった事を基に、私なりに考え、外灯の下で採れる事、また自販機でも採れる事を考慮し、センターの真上に水銀灯 を置き外灯をイメージする事、センタースクリーンを自販機に見立て、両側から投光器型の水銀灯で照射する、現在のシステムにしたのである。 なぜ、このスタイルになったかは、去年桧枝岐で初めてこのシステムで灯火採集した時に、オオクワが3頭採れたからである。以来このスタイル の灯火システムで成果を出している。 スクリーンフレームはスズリさんがガス管で作った組み立て式であるが、今年はこれを三脚なしでもセンターに水銀灯を設置できるように、 フレーム上部に3箇所、短管を立てられるチーズを取り付け、これにより上部の水銀灯が、3灯まで取り付けられる事になった。さすがにまだ 3灯は取りつけた事が無いが、スキー場の駐車場のような広い場所でやる時などは、集虫効果に絶大な威力を発揮するだろう。 

また、ガス管で作った事により、自重があるため少々の風では、倒れないしっかりしたスクリーンが張れている。 風は灯火採集でもっともやっかいな事であり、灯火セットを持っている人は、経験している事だと思うが、私も風による失敗も経験し、また、 風対策によるすばらしい成功もついこの間経験する事になる。<詳細は採集記参照> |