8/26 信越オオクワ 4連発編(1/5)


00/8/25

新潟県某所、長野県某所

【檜枝岐】

今週末は月齢もよく、みんな檜枝岐へ流れて行ってしまった。確かにあそこなら確実にオオクワも採れるだろう。しかし、人にまみれながら採集を続けるというのは自分は耐えられない。決して人嫌いなわけではなく、ネット上でお世話になっている方に会うのも採集の楽しみのひとつだろう。しかし、やはりポイントで他の採集者に会うというのは、明らかに自分のペースが乱れる。これは相反するところだ。例え採れなくても、競合のない世界で自分のペースで存分に採集を楽しむため、今回も信越方面を選択した。

檜枝岐は大好きなので、早くあそこへ帰りたいとも思うのだが、しばらくはマイポイントと新規開拓で頑張るしかない。オオクワやヒメオオの数で檜枝岐に勝てるなんて考えたこともないが、こっちで自分なりにやってみよう。

最近有名になった新潟のポイントでも檜枝岐と話は同じ。あそこに行くことはないだろう。


【新人K君】

単独採集を決意した頃、新人K君からメールが入ってきた。自分と同じく週末はヒマそうだ。(^^;) 月齢のいいこの時期を採集のために空けておいた彼は、さんざん迷った揚げ句に同行することになった。なんせ新潟にかかる費用はハンパではない。決断に時間がかかるのは当然だ。

おかげで心強い同行者ができた。新潟の山道を一緒に車に乗っていてくれるだけでも、どれだけ頼もしいかわからないのだ。


【勝負!】

二人は金曜日のうちに新潟へ入ることにした。勝負は金曜の夜→土曜日の早朝だ。月齢は申し分なく、気温も高そうだ。これまで飛んできたオオクワが溜まっているだろうとの推測もあり、とにかくここが勝負どころと判断した。そして今回は日曜日まできっちり採集をしてこようと決意した。それだけ大事な日だ。すべては今日にかかっている。今日採れなければ土曜も日曜もダメだろうと言い切ってしまった。

二人を載せた車は、全速力で新潟のポイントに一直線だ。

新潟県内でも25度をキープしていて、テンションは上がってくる。まず入ったのは今年もカンがオオクワを採集したエリアだ。あ〜も6月から通っているのにまだ結果が出ない。何回行ったかわからないが、カンはたったの一撃で決めてしまった。これが実力の差というものだ。

外灯を見回ると、おびただしい数の羽虫が舞っている。灯下に近づけないくらいだ。7月によく見られる光景だが、今の時期でも起こるらしい。期待はぐんぐん高まっていく。

しかし!!

クワガタの数がとても少ない。確かに虫の飛ばない時期ではあるので、ある程度予想はできていた。今年は発生が遅れているので虫の飛ばない時期も遅れることに期待したのだが、やっぱり今年も夏が終わったことを感じさせるほど虫が少ない。そして無数のコオロギ・・・ こいつらほど鬱陶しいヤツらはいない。ガムシと並んで紛らわしさ日本一だ。コオロギの場合は数が多いだけに本当に困る。

ちら・・・ほら・・・とノコを拾っていく。今日もノコ♀からスタートだ。たまにコクワも混じるのだが、ほとんどがノコだけだ。毎回何十頭とクワガタを拾っているのだが、ほとんどが1〜2頭ずつを探し出しての積み重ねによるものだ。本当に地道な作業である。しかも、ここまで採集できたオオクワはわずかに1頭だ。

結局、50頭くらいを期待した、このエリアでは二ケタも採れずに終わってしまった・・・


【ほんとに勝負!!】

さて、次のポイントが本当の勝負だ。ここは先月からr.matsudaさんが2♀♀、るどるふさんが1♂、ポンが1♂、あ〜は少し離れた場所で1♀、それに死骸も2♀♀拾っており、行く度に何かあるというポイントだ。

今日いなければ、今回は諦めるしかないだろう。

ものすごい期待をして、外灯に近づく。強烈な羽虫の数だ。あっという間に巻き込まれて、呼吸することもできない。

・・・・が、7月にあれだけいたクワガタがほとんどいない。(;_;)

必死で探しまくるのだが、見つかったのはコクワとノコが数頭ずつだ。オオクワ3頭を期待してたあ〜は完全にヘコんでしまった。(;_;)

しばらく周囲の外灯を回る。それこそ何周したかわからないのだが、コクワ、ノコを数頭ずつ無理矢理見つけ出すくらいで、結果は全く出なかった。これで今回の惨敗は確定したと思った。


【新規開拓】

打ちひしがれた二人は、来年のために新規開拓に出ることにした。とりあえず、近隣の町村を回ってみることに。

真っ暗な山道を延々と走る。こんなことは一人ではできない。(^^;) よかった〜〜〜〜。(^^;)

有望な外灯を数本発見し、数頭のクワガタを追加する。ミヤマとアカアシを追加し、4目となったが、本命は全く気配なし。さんざん走り回って最初に行ったポイントへ戻ってきた。

ここでも再び完敗を喫し、また期待ポイントへ・・・

町中をぐるぐる回りながら完敗を喫し、最初のポイントへ・・・

また完敗し、期待ポイントへ・・・・

延々繰り返した。ただでさえ離れた場所なので、ものすごい走行距離だ。そして疲れた。ここまででクワガタは30頭ほどだ。結果だけ見ればタコ採れのように見られるかも知れないが、それに要した時間はハンパではない。1頭ずつの積み重ねだ。


【シーズンイン?】

やっと諦めた二人は、何十キロも離れたコンビニまで行き食料を調達した。ここから大移動をかけるのだ。

これまで何度も足を運んでシーズンインが確認できなかった、ヤナギ爆弾のあるポイントへ向かう。いい加減シーズンインしてもよさそうなものだ。(^^;)

やっとの思いで到着し、シーズンインのバロメータとなる看板ポイントをチェック。やっとここでクワガタが採れた。アカアシも来ている。いよいよここもシーズンが始まったようだ。同じ新潟県内とは思えないほど、さっきのポイントとは気候も何もかもかけ離れている。

ヤナギ爆弾は、ちょっと不発気味でやはりアカアシが少ない。ここでは20頭くらいを一気に採集した。しかし、本命はやっぱり全く気配なしだ。死骸を含めて去年4頭を確認した期待の場所も全く何も落ちていなかった。

しかし、待ちに待ったシーズンが、ここに来てようやくやってきた。


【決意】

ここで、ひとつの決意をする。これまで密かに開拓していた長野のポイントに行こうというのである。距離を考えたら、どうやっても無謀な決断だ。到着予定時刻は4時だ。そんな時間に行ってどうする? よくもまあ、こんな発想が出てくるものだ。

しかし、明日は起きたら長野でヒメオオを狙えばいいと思い、結局「明日のための移動」をすることにした。バカだ。(^^;)

そして、途中で地道にクワガタを拾いつつ、大移動の果てに、目的の外灯にたどり着いた。外灯1本のために移動したようなものだ。

あまり期待はしていなかったのだが、これが大当たりの外灯だった。壁に無数の昆虫がついていて、クワガタの姿もたくさん見える。最初は下で拾っていたのだが、壁のクワガタ採りたさに、とうとう壁をよじ登ってしまった。(^^;)

壁の上は別世界であった。狭いスペースに無数の昆虫がひしめいている。ミヤマ、アカアシ、コクワ、ノコ・・・採っても採っても飛んでくる。これが朝の4時の風景か??? 条件がいいので一晩中飛び続けているのだろう。ここで生まれて始めてオニ♂を採集した。

オニ♂ 22.0mm

♀は去年採っていたのだが、♂は初めてだ。うれしい。(^o^)

アップ

ここで二人はボロ雑巾のごとく疲れ果て、今日の採集は終了となった。

自分の分の数を集計すると、100頭ジャスト。外灯回りだけでこれだけの数を採集するなんて驚きだ。それより、これだけ見つけられるのに、本命が採れないことの方が驚きだ。(ToT)

こんな時間にr.matsudaさんと連絡が取れた。r.matsudaさんは、全く別の場所で新規開拓をしていたのであるが、大移動して一旦合流することになった。朝の5時過ぎに待ち合わせ場所に行くと、すでに寝る準備は万端になっていた。成果を報告しあい、就寝することとなった。

明日はヒメオオでリベンジじゃ!!

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