ネブトクワガタを探して!

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5.幼虫

 幼虫はFig.10のように木の間の土化した部分に小さな穴をほり,綺麗に並んで住んでいました.他のクワガタのように食べ進み食痕を残すようではないようです.隣とけんかをしたりとか,食べちゃうなんてことはないようです.しかし,どうして隣りに相手がいることが解るのでしょうか?マルバネクワガタも似ているそうですが,土系?のクワガタは木系?のクワガタより進んでおり,共存を知っているのでしょうか?
....この事実は,ネブトクワガタの幼虫は同じケースで一緒に飼育してもOKであることを示しています!
 Fig.11に特大幼虫の写真を示します.お尻は透明ではなくなり白い脂肪がついています.この個体は丸くなった時の直径が約20mmありますが,重さは1gでした.と,言っても我が家のはかりは1g単位のため正確に何グラムかはなぞです.ネブトなど小さなクワガタには0.1g単位のはかりが必要だと実感しました.顔は薄オレンジ色(コクワ並)でオオあごは短くそして大きく湾曲し,元は太い感じです.つまり,幼虫も根太
 参考に採集した幼虫を大きさで三ランクに分けた写真をFig.12に示します.たぶん1,2,3齢と思いますが?
 また,この時期かなり気温が低く,他のクワガタの幼虫を朽ち木採集するとじっとしている個体が多いのですが(お尻が透明や赤っぽい液体で満ちていたりする),ネブトの幼虫は元気に動き回っているようで,低温環境にも強い印象を受けました.

Fig.10

Fig.12

Fig.11

6.成虫

 成虫は幼虫を採集していたら突然現れました(Fig.13).初めてのメスです.
 次に枯れ木を取り除いた土の部分を探ってみました.すると土の団子のような物が現れました.割ってみると中にメスがいました(Fig.14).直径35mm程度の楕円形の団子です.実際に蛹室がはっきりわかったのはこの個体のみでした.ほとんどの個体は掘っていると突然現れるという感じでした.
 Fig.15は同じ木から採集したオスです.20mmあり,オオあごの内歯2本は低い位置にあります.

Fig.13

Fig.14

Fig.15