KAJYA&名古屋のとおるおまぬけ採集記!

by kajya


Part9
 4人で野球観戦をしていた方達に話しかける。見た目少々恐そうなおっちゃんもいたのだが話しかけてみるととても親切だった。やはり四国の人はいい人が多い気がする(;;)うるうる。その方の話しでは確かにこの辺りでオオクワが採れたという話しはたまに耳にするらしい。2年位前に地元の新聞に載ったりした事もあった様だ。そしてその話しの中でこの近くでオオクワガタを売っている店があるという話しになる。それが地元のオオクワなのかどうかは分からないらしいが、とりあえずぜひとも情報を得たいのと、採れなかった時の為に購入してでも香川産オオクワを確保しておきたかったので場所を聞き行く事にする。この時はまだ、店には少しだけ寄って話を聞き、値段によっては購入してから再び急いで採集に戻るつもりだったのだが・・・。店に到着、しかし午後8時スギ店は閉まっている。しかも土日のみ営業という貼り紙がしてある。今日は平日だ。しかし諦めきれない私達は店のまわりを見回る。すると店の入り口に携帯電話の番号があった。失礼かとは思いながらも電話をかける。すぐに繋がり、香川産のオオクワを扱っているのか尋ねると扱っているとの事。値段を聞くと思っていた程高くはない。まぁ店売りの価格としては他の産地のものと変わらない値段である。実は名古屋から来ていると話すと、なんと今から来てくれるとの事!感激だ!30分くらいかかるという事だったので、その場で待つ事にする。午後9時頃、店の方が現れた。はたして香川産オオクワとはどんなものなのか?本当にあの月刊むしに載っていた様な極太のカッコイイ個体なのだろうか!?ワクワクしながら店の中へと入っていったのだった・・・

Part10
 店に入ると早速、香川産オオクワを見せてもらう。持ってきて頂いたのはまず、今月頭に採ったというワイルド♂63mmと現在のところ最大個体だというF1の♂73mm、この2つは非売品。そして売り物のF2の♂64,68mm、♀43,44mm(多少の数値の間違いはご勘弁を・・・)だった。あの月刊むしのイメージがあった私にとってそれらの個体はどれをとっても細く貧弱な個体に見えた。実際、今になって考えれば特別悪い個体ではなく、ごく普通の個体だったと思うのだが、その時の印象はそんな感じだった。でもそれは店の人も承知の事の様で、電話の時にも「あんな個体じゃないからね?まぁとりあえず見てみてよ!」と言っていたし、実際に見せてもらった時にも「香川産って小さいから!」と自ら口にしていた。そして今年やっと採れたという70オーバーのワイルド、71mmの写真を取り出して月刊むしの記事の話しになる。3人の仲間とシーズンには毎日の様に採集に出ている俺達でも今年やっと初めて70オーバーが採れたのにあんな25gもある様な幼虫や70オーバーの個体がごろごろと採れる訳がない!と言われる。私も疑問に思っていた部分だったのでもっともな意見だと思った。しかし疑問には感じてはいたが、南国、四国の香川産!という事でひょっとして?と思って信じていた部分もあったのだ。私と違って100%信じていたという会長はより一層ショックな様だった・・・。そして話は続く。採集ポイント的には間違いではないらしい。あのポイントでオオクワが採れるのは事実だという。しかし採れるサイズは50mmくらいの個体が殆どであんな大きなのは採った事が無いという。どう考えてもこちらの方が真実みがある。どうしてもあの極太個体が頭から離れない私はこう尋ねる。「あの個体が天然物ではないとして、香川産かどうかについてはどうですか?」これについては断言は出来ないがまず違う産地のものだろうという事だった。実際に今目にしている個体がそういった極太個体ではないのだから、これもそういった見解の方が正しい様な気がする。そしてあの月刊むしの記事が出てから私達の様に遠くから採集に来る者が増えて森が荒らされて困っているという話しになる。・・・実に耳の痛い話しである・・・まだまだ話は尽きない・・・


Part11へ続く(^^)