KAJYA&名古屋のとおるおまぬけ採集記!

by kajya


Part3
 近寄ったケースにあった文字は能勢と山梨の文字だった・・・。店のご主人に「高知産ってのはないんですか?」と尋ねると「高知にはオオクワはいないみたいだ」との事。詳しく話を聞くと、このご主人自身はオオクワは専門外で昨年から販売を始めたばかりであまり詳しくはないとの事。そしてこの店でのオオクワの客は20名程で高知県内にはおそらくこの店以外にはオオクワを扱っているショップは無いだろうという事だった。この店の客でここ1年程ずっと高知県内でオオクワを探している人がいるが全く採れないと聞き、私も会長も絶望感を感じる・・・。それでも、とりあえずその方とコンタクトを取りたいと店のご主人にお願いすると快く了解してくれた。その時は不在だったが、連絡が取れたらTELしてくれるとの事。いや〜ホントに四国の人はいい人が多い!これまでも、またこの後も多くの方の親切に触れて感激する2人であった・・・。絶望感にみまわれながらも、このショップを偶然にも発見した幸運をひしひしと感じていました。そして、その店のご主人に近くのビジネスホテルを教えてもらい、今日はそこで寝泊まりする事にする。チェックインしてから今日満足に採集できなかったウサ晴らしに美味い物でも喰おうとホテルのフロントでお薦めの店を聞き向かう。そこがもう最高!安くて美味い!2千円のおまかせコースで、茹でカニ・カツオのたたき・ヨコワの刺身・土佐巻き(カツオの寿司)・豚の柔らか煮・ゲソの天ぷら・そしておまけで山ももというのまで付けてくれた。いや、ホントに美味かった。この旅で初めて幸せを感じた一瞬だった(笑)でもおかげで昼の鮎定食が思い出され、「何でたった500円でこの差やねん!」とまた思い出して腹が立つ私であった・・・(爆)しかし、この時は誰も今晩、会長が強烈な腹痛にみまわれるとは知るよしもなかった・・・。

Part4
 そして、その食事中に先程のペットショップから電話があり、その採集者の方もぜひ会いたいとおっしゃっているという事でその方の連絡先を教えてもらった。店を出てから早速電話し私達が部屋をとったホテルのロビーで待ち合わせをする事に。20分程待ってその方が現れた。見た目30代後半くらいの方だった。私達2人に高知産のヒラタと大型のコクワをプレゼントしてくれた。その心遣いがとても嬉しい。ホテルの喫茶で話す事にする。やはり「もう高知にはオオクワはいないっスよぉ〜!」という話しになる。その方はここ1年位の間に幼虫を180頭くらい割り出したが羽化してみたら全部コクワだったとの事。どうも納得のいかない私はこう切り出す。「それって倒木ばっかり割ってます?」すると「はいクヌギの倒木を」ともしやと思った返答がかえってきた。その瞬間、さっきまで絶望感に満ちていた心に一筋の光明がはしった。詳しく話を聞くと、その方はオオクワ飼育を始めたのは去年からだそうで、本にはオオクワはクヌギの木にいると書いてあるので、クヌギの木ばかりを探していたとの事。ちなみに高知にはクヌギの木は非常に少なく、たまに見つけても非常に細い貧弱な木なのである。カワラタケの生えた木と言ってもよく分からない様子。どうも飼育歴は会長と同じ位でも、やはり普段からネットや仲間から情報を得ている私達とは失礼ながらレベルが違うようだった。結局、逆にクヌギに拘らず広葉樹なら何でもいいよ!とかオオクワ幼虫は倒木には少なく立ち枯れの木の方が狙い目だよ?とかカワラタケっていうキノコの生えた木がいいよ!などと私達が教えてあげる事の方が多かった。それでも20年程前だが土佐市で採れた記録があるという情報も聞けたし、明日行こうと思っていたflycatcherさんに教えてもらった過去の採集記録のある町の位置も確認する事ができた。そしてその時すでに午後9時をまわっていたのだが、その方がその町に連れていってくれるという事で3人で出かける事になった。やはりその方もクワ馬鹿だった(笑)


Part5へ続く(^^)