山岳民族の森 タイ・メーテン      
ラフ族の村を目指す!(番外編)

まぼろしの巨大アンタエウスを求めて!

採集(?)ツアーを振りかえって


タイ王国、その名の通り王様が支配する王国である。首都はバンコク、タイ語では「クルンテープ・マハナコーン」、「天使の都」と云う意味である。一度は訪れてみていただきたい。どんな天使に遭遇するか、それはあなた次第かもしれない。

さて、今回のタイ・チェンマイ旅行は、クワガタ採集も目的の一つだったが、最も楽しみにしていたのは未だ手付かずの自然を肌で感じること、そして山岳民族という、現代文明と全くかけ離れた世界に住む人々との心の交流を目的にしたものであった。

日頃から住みなれている、近代文明の先端を行く日本の社会の中で、なにかが欠けている、と自分に問い掛けてみるが、いつも答えが見つからない。
無菌室で培養された現代の若者たちが、架空の夢と豊かさを唄う。人生のマニュアル通りにしか動けなくなった大人達が皮肉な笑いを投げかける。
抗菌グッズを知らぬ間に旅行かばんの中に放り込む自分に待ったをかけた。

東南アジア・・・小さい頃図鑑で見た動物や昆虫たちの生息地。現実離れした世界のように思っていた。しかし、アジアは広かった。図鑑の中の東南アジアは、本当は日本の国土を何十倍も飲み込む大きさなのだ。そんなアジアの片隅に我々は恐る恐る踏み入れたのである。

東京-大阪間ほどの距離を飛行機、鉄道、バスで訪れることの出来る古都チェンマイ。ミャンマーと国境を接しているタイ北部の県である。そこから北へ向かえば、チェンダオ山があり、更にミャンマーはシャン州、さらには中国雲南省、その果てはヒマラヤ山脈へと続いている。
日本へ入ってきている外国産のクワガタ、特にタイのクワガタマニアには涎が出そうなくらい、採集地としても有名なところを訪れることになる。我々も当然わくわくドキドキものである。

冒頭にも述べたが、今回の複数のテーマの中で、山岳民族を通して、大自然の美しさを知り、人間の本当の豊かさとはなにかを求めることでもあった。日本の日常生活では味わえない貴重な体験。まさしく“かけがえのない出会い”を求めて、そして自分自身を求めて旅をしていたようだ。

我々が訪れたのはタイ山岳地帯に住む、少数民族ラフ族の村であった。他にタイ・ミャンマー国境にはメオ族、アカ族、カレン族などなど多くの山岳民族が存在する。ラフ族、民俗学には全く疎い筆者ではあるが、彼らの話す言葉はその響きから、中国に源を発しているのであろうか、タイ語とはまた違った発音で、彼らの顔つきも中国人っぽい。
また人々は非常に純朴で、我々のクワガタを探すという不思議だが、しかも共通の目的をもって交流した結果、特に村の子供たちとは予想以上に深いつながりを得たと感じた。

今回のチェンマイでの体験はこれから先の人生において少なからず影響を与えることでだろう。
いや、そう願いたい。

著 : Asoke21 & あき

(完)







今回の獲物を手に持ちにっこり! 


 
タイのクワガタ飼育にはこの手の子供用ゼリーをタテに切って使う。案外良く食う!


 
左:アンプルスネブトとケース入りのクワガタ達!


 
アンタエウスは結局80オーバーを4ペア入手、その他に70mm台も多数。


 
ギラファも100mmオーバーでかなり大きいサイズを入手!




アンタエウスは85mmの今年度のギネスサイズをゲット! 



どうだ!私の85mmだ〜! すごいだろう! & 大顎の形の違う80mmオーバー



左から70台後半<80mm<85mmのアンタエウス & 70台と80台の差はこんなにある。



130mmのギラファノコ 大きいなぁ。



今回は多数の標本も入手。臭いはたまりませんが良い物がありました。




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