コルリ&ミヤマツヤハダの採集(2)
by えりー


1998年11月01日,福井県RR山
この日は馴染みのRR山.家から2番目に近いブナ林で登山は結構しんどいけど,採集ポイントは登山の入り口の辺りだ.10月11日に5♀♀8幼虫出していたので今回は,できれば♂♀成虫を多数出したいと思っていた.ちょっとしたおみやげになるだろう.今日も天気はあまり良くない.昼から雨になるとの予報(ほんといつも雨ばかりで・・・),時間が無いのでさっそく採集に取りかかる.下の写真はすでに紅葉も終わり葉が落ちたブナ林.新芽ができつつあるのか枝先が赤く見える.10月に来たときはブナの紅葉まっさかりであったが,いまや葉は落ちて下草も枯れている.コルリ採集には最も適した季節である.


まず最初のポイントで材を探す.ここは前回よりも手前で,本当に登山道の入り口すぐのブナ林の始まるところである.まだ傾斜がきつくないので採集は楽である.すべてこういうポイントだったら腰を痛めることも,滑り落ちそうな危険もないのにねえ・・・(^^;;;).おっと,さっそく産卵マークべたべたの材だ.これはいけるぞ〜


さらに,これを割ってみると成虫が出てきた.マークが少し崩れるくらい朽ちた木の場合成虫が出やすい.どうしてもマークの残っている材というのはまだ新しくて成虫になっていない場合が多い.同時に出てきたコルリの幼虫2匹をルアーケースに入れる.


成虫の画像は以下,タトゥにて仮展足している♀,♀,♂である.1番目の♀はかなり黒く見える.一方2番目の♀はどちらかというと大型で良く見られる銅色の個体である.ときどき赤紫の前胸を持つ個体もいる.




結局3時間ほどで,限られた10m四方くらいの平坦なブナ林から幼虫30匹〜成虫1♂4♀♀が出た.この後,登山道を登ってみた.途中はブナと他の木が混じる雑木林である.さらに抜けて1400m地点の峠までいくとまたブナの林になる.ここではあまりマークのある材は見つからなかったが3匹ほど採集してルアーケースに収めた.
採集に慣れるまではそこが多産地なのか希産地なのかわからなかったが,ここは多産地と呼んでも良いに違いない. 最後に,なかなかグレー枯れの材が見つからないようなときにはこんな材を探しても良い.青緑色の気持ち悪い材であるが,コルリが居たりする.下の図では細い材であるが鉈ひとふりで2幼虫が出てきた.ちなみに,この青緑色の正体は名称不明のキノコである.数ミリの小さな青いキノコが青緑色の材から吹き出しているのをしばしば見かける.これはコルリの♂の色と何か関係があるのだろうか?それにしても世の中には変わった色のキノコもあるものだ.



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